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2022年7月

最近の漢方使用例 不眠症 子宝+美肌 パニック障害、子宮内膜症

60代女性 突然の不眠症

 もう何年になるだろう、多分20年来の長いお付き合いのお客様。もともと貧血症でいらっしゃったのだが、その時時で漢方薬を服用いただいて、元気にお仕事も定年までお勤めされて、今は家庭の仕事に専念されている。仕事をされていたときは、会社の健診で引っかからないよう予防しながら、色々とが提案をさせていただいていて、お嬢様やご家族のご相談もお受けしていた。最近の暑さと、お嬢様のご出産を控えて、このところ全然眠れないとご相談に来られる。身体もとってもしんどい!のでどうしたことかと。何か疲れることがあった?と聞いても特別ないと答えられる。お嬢様の出産で、初めてのお孫さんだからやっぱり心配なんでしょう❓と言うと、そんなことはない、全然気にしてない。なるようになると思っていると言われる。お嬢様がお産のために里帰りされていて、食事の支度やら出産の準備の手伝いなどで忙しくお疲れなのだなと察しましたが、本人は認めない。初めてのお孫さんでやはりお産の事も心配なのだと思い、身体と神経の疲れからくる不眠と判断して、漢方薬10日分と頓服の漢方薬Ⅰ種をお渡ししました。それから2週間ほどしてまた来店され、すっかりよく眠れるようになった。身体もとっても楽になったと言われた。10日間の服用だったが、よく効いた。お嬢様の産前産後の漢方薬をご購入いただいた。それからまた10日くらいして来店され、ここ何年か予防のために飲んでいる漢方薬を買われ、お嬢様も初産にしてはとっても楽なお産で、婦人科の先生も驚かれたとのこと、母子ともにお元気とご報告をいただいた。

本人の言われることは、たまに信じない方がいい時もある。長いお付き合いだから何となくわかることもあり、有り難いお客様です。

 

子宝のご相談から美肌

 4年前に子宝のご相談をいただき、何度か体外受精をされていたが成功されず、1種類の漢方薬で無事体外受精に成功され、双子の赤ちゃんを出産されたお客様。もう双子の子供さんも3歳になります。時々来店され、子育ての疲れからの不調や、PMSのご相談もいただいていた。しかし基本、妊娠前からずっと服用いただいていたのは「ケイギョク膏」という漢方薬。つい3日ほど前に、双子のお子さんとご主人と一緒にご来店いただいた。久しぶりのご来店で「お久しぶりですね~」と言いながら、私の口から出た言葉が、「お綺麗ですね~やっぱりケイギョク膏はいいよね~」でした。こんなことを面と向かってお客様にいう事はめったにないのですが、思わず出た言葉でした。このお客様はもうかれこれ4年以上この漢方薬をお飲みいただいている。子供の顔もみてやってください~と言われ、お車まで行くと、本当にお元気そうな男の子と女の子の双子ちゃんでした。このお客様は、妊娠前には抜け毛もてとても気になっておられた方で、今はそれも嘘のように髪とお肌が艶々です。その時店内にいたお客様もお肌綺麗だね~と感心しておられました。何よりも元気に子育てされていて、本当に良かった。

 

パニック障害 女性

 生理前の不調PMSと生理痛のご相談をいただいていた女性。気のめぐりを良くして緊張しやすい神経をリラックスしやすい漢方薬とホルモンのバランスと血流を改善する漢方薬を服用いただいていた。しばらく服用いただいて、車の運転も近くなら大丈夫、電車も県内なら行けるようになり、買い物やお友達とのお茶も楽しむことが出来るようになっていたところ、同窓会が遠方で開催されることになり、久しぶりに友達に会いたいのだが、自信がない。電車に乗るのも、長い間会っていない友達に会うのも緊張する。お母さんについて来てもらうのは嫌だから、何とか自分で行きたいとご相談に来られた。いつもの漢方薬を少し変えて、頓服の漢方薬を出かける日の朝飲んで、また電車でも途中で飲むようにお話しして、無理せず、行けるような気がしたら、参加するといいよとお話をして帰っていただいた。半月ほどしてご来店され、無事一人で行ってきたとのこと、同窓会も楽しむことが出来て、自信がついたと喜んでいただいた。

 

​子宮内膜症 40代

 以前より当店にご相談をよくいただいていた女性。生理痛があり、ノドが腫れやすく、風邪をひきやすいお客様で、胃腸があまり強くない。39歳ごろになって、生理痛さらに強くなり婦人科を受診されたところ、子宮内膜症と診断された。このころは、生理になると仕事にいけないほど痛みがキツイし生理以外の時にも痛みがある。MRI検査の結果、卵巣に3㎝大の内膜症とダグラス窩や膀胱の当たりにブルーベリースポットがある。鼠径部にも直径2㎝くらいの内膜症らしきものが見受けられるとのこと。手術はしたくないので、プロゲステロン受容体アンタゴニストの内服薬を始めることになった。しばらくは頑張って服んでいたが、元々胃があまり強くないところの体質もあり、この薬を飲むと気分が悪くなって吐きそうになりとても続けることが出来ない。先生と相談して内服薬を中止して様子を見ることになった。この後、痛みが強くなり、内膜症が進行するようであれば、手術という選択肢しかないとのこと。これは大変という事で、漢方薬で何とかならないかとご相談を受けた。漢方薬は剤型としてはやはり煎じ薬が一番効果的なので、煎じ薬を飲んで頂く事に決定して、もう一度しっかりとお身体の事についてお聞きした。この方は、元々あまり強い体質ではなく、気虚、血虚両方ある方なので、強い駆瘀血薬は使えないと判断して、血虚にも対応する駆瘀血剤にて、胃腸も大切にしながらお薬をお選びした。3か月ほどは生理痛がきつい時もあったが、4か月くらいからかなり楽になり鎮痛薬もたまにしか飲まなくてよくなった。その後2年になるが、婦人科で内膜症の進行もなく手術もすすめられていない。生理痛もかなり楽になった。ノドが腫れて高熱が出ることも無くなった。時々疲れてめまいがしたりすることがあり、その時に合わせて漢方薬をお飲みいただいている

子宮腺筋症や、子宮内膜症のご相談をいただく事が多いが、炎症を起こしやすいアレルギー体質などの人が多いような気がする。炎症を起こしやすい体質とこれらの病気は関係があるような気がしてならない。これはあくまで私の推測です。子宮内膜症や子宮腺筋症は漢方薬がお役に立てる病気なので是非症状が重篤になる前にお気軽にご相談いただきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

女性と漢方薬

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 東洋医学では、古来から女性特有の様々な病気や症状に注意が払われ、月経、妊娠出産、更年期、閉経後などの諸症状に様々な漢方薬が用意されてきました。また、冷え性などのように病気ではないけれど不調な症状に合わせても用いる漢方薬があります。現代の女性の疾患で言うとどのようなものに、漢方薬が適しているのかというと、若い人では、「機能性月経困難症」「月経前症候群PMS」「産後の体調不良」「便秘」「ニキビ」「頭痛」「冷え性」など。また、中年になると「更年期症状」「自律神経失調症」など、また、若い人、中年の人問わず「子宮内膜症」「子宮腺筋症」や「子宮筋腫」などは婦人科の受診が必要な時もありますが、漢方薬も大いに役に立つ疾患になります。受診して、様子をみましょうと言われたり、ホルモン剤が合わない時や、基本的にホルモン剤は半年単位での継続になりますから漢方薬の併用も有効です。

また、不妊症の治療は西洋医学が進歩している分野ですが、「体外受精」や「顕微授精」は妊娠の確率を上げることに貢献している反面、妊娠しやすい体を作っていくという面では役に立ちません。子宮の血流や子宮内膜の状態を良い状態にして、元気な卵子や精子を作るお手伝いが漢方薬によっては可能です。現代では妊娠の高年齢化が進んでいるために、ほとんどの方が不妊治療では「体外受精」を受けておられますが、何度もホルモン剤を使って卵子をたくさん作ることで卵巣はどんどん疲れていきます。そんな時、漢方薬を併用すると、子宮を温め、卵巣と子宮の血流を良くして、卵巣や子宮の機能が低下するのを防いでくれます。

​昔から「血の道症」という女性の症状に対する疾患があります

「血の道症」とは産後などに、女性ホルモンの分泌過多や不足などによって、卵巣をコントロールしている脳下垂体ホルモンの分泌が影響を受け、関連するホルモン分泌が異常な状態となる症状が起こります。ホルモンバランスが崩れると、自律神経という体の機能をコントロールしている神経に失調をきたし、身体的な症状と精神的な症状の両方が現れます。

身体の症状としては

のぼせたり頭痛が頻繁に起きる、反対に、身体が妙に冷える感じがする、めまいや立ち眩みがする、急に動悸が起こる、耳鳴り、身体が疲れやすい、眠りが浅くスッキリしない、肩やその他の痛みがある。など様々な症状があります

精神的な主な症状は

不安感や憂鬱感を強く感じたり、イライラして怒りやすくなったりして気持ちが不安定になります

このような症状は産後に良く起こります。産後は1か月は寝床から起き上がってはいけない。精神的にゆったりと育児に専念することが大切で、実家に帰ってお母さんの元でゆっくり過ごせるとよいとされています。この時期に、夫の理解が足りなくて、ケンカが何度も起こるような生活をしていると、「血の道」をうまく乗り越えることが出来ずに、不調が長引いてしまいます。産後うつなどが起こるのも、この「血の道」が原因です。産後は女性にとって大切な期間ですから、周りの協力が大切です。現代では、男性も育児休暇を取ることに理解が得られていますので、実家に戻れない事情があったなら、夫の協力は不可欠です。私も若いころに「そんなに怒っていたら血の道がでるよ」などと言われたものです。イライラ、カリカリすると気の流れが悪くなり「血の道」の症状が出やすくなります。

 妊娠出産は、女性にとって生涯の内で、最も大きな行事であると言っても過言ではありません。母体の体力を想像以上に奪っています。何といっても命を懸けて命を生み出すわけですから。産後に育児をするための体力を失ってしまっていると、自分の生んだ赤ちゃんをかわいいと思うことすらできずに、産後欝に突入してしまう方もあります。産後になんだか体調が悪いなと感じて医療機関にかかっても、頭痛には鎮痛剤、眠れなければ睡眠導入剤と、検査をしても異常がなければ対症療法しかありません。

漢方の歴史においては、産後の女性の身体の事を考え、産後には煎じ薬を飲んどきなさい。とよく言われてきました。妊娠出産は、女性の身体において、特に血というものが大きく動くイベントですのでそれによって気や水も乱れが生じています。漢方薬にはこの「気・血・水」を整えるという発想と力があるため、産後の「血の道」を整える力があるのです。

妊娠出産に限らず、女性は常に「血の道」の影響を受けています

若い女性であれば生理の周期によって、怒りっぽくなったり、妙に不安になったり、悲しくなったりと情緒に影響を受ける人も多いと思います。自分はうつ病なのかと心配になったりすることもあるかと思いますが、生理の周期によって感情の変化があるかどうかを観察して規則性があるようだとそれは生理周期によるものなので、漢方薬で改善する可能性は大きいです。これも最近では「月経前症候群PMS」という病名が認知されてきましたので良いことですね。これも「血の道症」の一つです。また、女性にとっては避けて通れない更年期という時期には精神的な不安や自律神経の症状など悩みを持つ人も少なくありません。単なる自律神経失調症とは違い、女性ホルモンの減少によって起こります。症状は頭痛、肩こり、のぼせによるホットフラッシュ、動悸、めまい、不眠、イライラ、全身の倦怠感、などなど様々な症状があります。現代では西洋医学の治療により、ホルモン剤による治療、鎮痛剤、安定剤などが処方されますが、長く続けると、副作用や依存性が気になります。漢方では江戸時代からこれらの「血の道症」は漢方薬の得意分野で、体質に合わせた処方が多くあります。昔はこんな時は煎じ薬を飲んでいたものでした。漢方薬は更年期の後にやってくる老年期にも対処しながら健やかに年をかさねていくお手伝いが出来ます。

「血の道症」も含めて女性の疾患に良い処方には

四物湯、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、折衝飲、温経湯、加味逍遙散、半夏厚朴湯、桃核承気湯、当帰建中湯、帰脾湯、酸棗仁湯、などなどまだまだ様々な処方が存在します。

当店では、胃腸が弱く、ストレスにさらされることの多い現代人の体質に合わせて、組み合わせを考えながら、その方に合った処方をお選びしています。

漢方薬は女性の心強い味方となってくれます!是非お気軽にご相談ください。

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