2021年03月16日

PMSとイライラ

202131612588.png みなさんこんにちは。今日は、世の中の女性の8割近くに症状が出ると言われている「月経前症候群 PMS」の特にイライラについてお話ししたいと思います。PMSにはいろいろな症状があり、例えば、頭痛、下腹部痛、胸の張り、ニキビ、そして多いのが、突然イライラして近くの人に怒ってみたり、集中力がなくなって仕事でミスが多くなったりという症状です。中には、自覚していないけれど、周りの人が気づいているということも多いですのではないでしょうか。本人は職場の人間関係や夫や子供の悩みで、ストレスが溜まっているせいだろうと思っている人も少なくないと思います。しかし、PMSである可能性もあります。PMSの症状や強さには個人差があり、同じ人でもその時時で、違うこともあります。PMSの知識がなく、うつ病だろうかとかと悩む人も多く、不安になり症状が強く表れることも考えられます。それは大変不幸なことだと思います。PMSは、出産のためになくてはならない重要な身体の働きの産物です。その働きが安定していることの現れなので、決して悪いことではありません。身体の中で起きていることに向き合えば、穏やかに過ごすことができるかもしれません。

代表的な心理的症状 

〇情緒不安定になり涙もろくなる 〇家族や友人、恋人とけんかをしやすくなる   〇無気力になる  〇子供にきつく当たってしまう   〇理由もなくゆう憂鬱になる  〇感情的になりやすく、暴言をはきやすくなる  〇ちょっとしたことで死にたくなるほど落ち込む   〇集中力、判断力が低下する   〇イライラしやすくなる    〇無性に整理整頓がしたくなる  〇否定的、悲観的になる   〇衝動買いをしやすくなる      〇妙に食欲が増す        など

 いかがですか?思い当たる症状がありませんか?日常生活に支障をきたすほどの強い症状が出る人は、婦人科などへの相談も必要かもしれません。PMSの中で、特に心理的症状が強い場合は「PMDD Premenstrual Dysphodic Disorder」と診断されます。日本語では、「月経前不機嫌症候群」などと呼ばれています

PSM PMDD の原因は??

PMSもPMDDも女性ホルモンによるものだと言えます。エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の急激な増加や減少によるものだと言われていますが、最近では、生理直前のプロゲステロンの急激な減少によるものという説が有力です。プロゲステロンは妊娠した時に、子宮内膜を受精した卵細胞が着床できる、ふんわりとした柔らかい層に変える働きをするホルモンです。受精した卵細胞が着床しなかった場合に、この柔らかな子宮内膜は解体され、受精しなかった卵細胞とともに排出されます。これが月経というわけです。この時期にプロゲステロンの濃度が急激に減少します。この時現れるのがPMSやPMDDというわけです。それでは何故このホルモンの変化で、イライラや情緒での症状が出るのでしょうか。それにはプロゲステロン受容体が関与していると言われています。プロゲステロン受容体は、いろいろな動物で全身に存在していると言われていますが、女性では情動をつかさどる大脳辺縁系で最大の分布になっています。脳のこの領域は心理学者たちが「怒りと暴力の領域」と呼んでいるところです。この怒りの反応はPMSではよく知られており、突然の怒り、抑えられない苛立ち、気分の変動を伴い、PMSの症状の中でも最もよくあるものの一つです。プロゲステロンはまた、ドーパミンやセロトニンの経路にも含まれています。ドーパミンやセロトニンは、PMSのもう一つのよくある症状である抑うつに関係していることがわかっている物質です。このように女性のPMSやPMDD の症状は明らかにプロゲステロンというホルモンとその受容体が関わっているということがわかります。女性の身体は必然に近いほど、PMSの症状が起こるべくして起きているのだということを理解してほしいと思います。誰にでも起きうることで皆さん、程度の差はありますが、その時をしのいで乗り越えています。自分だけがおかしいと思わずに対処できると、少しは心が軽くなるのではないでしょうか。とは言え、はっきりとは解明されていないところに、女性の身体の神秘性を感じます。漢方薬は経験値から、PMSのイライラや憂鬱などつらい症状を軽減しています。作用機序などははっきりしていませんが、漢方薬の中には女性のために役に立つものがたくさんあり、是非そのことを知っていただき、女性がイキイキと楽しく暮らしていけるお手伝いが出来たらと、いつも思っています。ただ、漢方薬ならば何でも効くというわけではなく、自分の体質に合ったものを飲むことがとても重要です。貴方に合った漢方薬をお選びするのには、しっかりご相談させていただく必要があります。

私も振り返れば、若いころ、なんであの時あんなに腹が立ったのだろうと思うこともありました。実は、私の母親は、時々寝込んだり、頭痛薬を飲んだりしていましたし、突然に怒り出すことがありました。昔のことですから、女性の社会進出も難しい時代で、家庭と子供が生きがいといったところだったと思います。そんなことも影響してか、時々機嫌が悪かったり塞いだりしいました。多分それは女性特有のPMSやその後の更年期障害だったのだと思います。そんな母親を見ていましたから、成人してからは、母親のようになるのは辛いなあと思っていました。しかし幸運にも漢方薬と出会って、今のような仕事をすることが出来るようになり、それからは、その時その時に合わせていつも漢方薬を飲んでいます。そのおかげか、30歳からは生理前の症状で困ったことはなく、生理痛も感じたことはなかったです。更年期もいつの間にか通り過ぎてしまいました。私は漢方薬が好きなので、症状がないときでも、女性のための漢方薬や美容のための漢方薬などを常に飲んでいます。今は老化を遅らせ、美容に良いと言われる漢方薬を続けています。

本当に「漢方薬は女性の味方」なのです。お気軽にご相談いただけると嬉しいです。コロナ渦の中、お電話でのご相談もお受けしていますし、メールでも詳しく症状やそのほかのお身体の状況を教えていただければと思います。よろしくお願い申し上げます。

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