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女性にやさしい漢方のお話

最近の漢方使用例 不眠症 子宝+美肌 パニック障害、子宮内膜症

60代女性 突然の不眠症

 もう何年になるだろう、多分20年来の長いお付き合いのお客様。もともと貧血症でいらっしゃったのだが、その時時で漢方薬を服用いただいて、元気にお仕事も定年までお勤めされて、今は家庭の仕事に専念されている。仕事をされていたときは、会社の健診で引っかからないよう予防しながら、色々とが提案をさせていただいていて、お嬢様やご家族のご相談もお受けしていた。最近の暑さと、お嬢様のご出産を控えて、このところ全然眠れないとご相談に来られる。身体もとってもしんどい!のでどうしたことかと。何か疲れることがあった?と聞いても特別ないと答えられる。お嬢様の出産で、初めてのお孫さんだからやっぱり心配なんでしょう❓と言うと、そんなことはない、全然気にしてない。なるようになると思っていると言われる。お嬢様がお産のために里帰りされていて、食事の支度やら出産の準備の手伝いなどで忙しくお疲れなのだなと察しましたが、本人は認めない。初めてのお孫さんでやはりお産の事も心配なのだと思い、身体と神経の疲れからくる不眠と判断して、漢方薬10日分と頓服の漢方薬Ⅰ種をお渡ししました。それから2週間ほどしてまた来店され、すっかりよく眠れるようになった。身体もとっても楽になったと言われた。10日間の服用だったが、よく効いた。お嬢様の産前産後の漢方薬をご購入いただいた。それからまた10日くらいして来店され、ここ何年か予防のために飲んでいる漢方薬を買われ、お嬢様も初産にしてはとっても楽なお産で、婦人科の先生も驚かれたとのこと、母子ともにお元気とご報告をいただいた。

本人の言われることは、たまに信じない方がいい時もある。長いお付き合いだから何となくわかることもあり、有り難いお客様です。

 

子宝のご相談から美肌

 4年前に子宝のご相談をいただき、何度か体外受精をされていたが成功されず、1種類の漢方薬で無事体外受精に成功され、双子の赤ちゃんを出産されたお客様。もう双子の子供さんも3歳になります。時々来店され、子育ての疲れからの不調や、PMSのご相談もいただいていた。しかし基本、妊娠前からずっと服用いただいていたのは「ケイギョク膏」という漢方薬。つい3日ほど前に、双子のお子さんとご主人と一緒にご来店いただいた。久しぶりのご来店で「お久しぶりですね~」と言いながら、私の口から出た言葉が、「お綺麗ですね~やっぱりケイギョク膏はいいよね~」でした。こんなことを面と向かってお客様にいう事はめったにないのですが、思わず出た言葉でした。このお客様はもうかれこれ4年以上この漢方薬をお飲みいただいている。子供の顔もみてやってください~と言われ、お車まで行くと、本当にお元気そうな男の子と女の子の双子ちゃんでした。このお客様は、妊娠前には抜け毛もてとても気になっておられた方で、今はそれも嘘のように髪とお肌が艶々です。その時店内にいたお客様もお肌綺麗だね~と感心しておられました。何よりも元気に子育てされていて、本当に良かった。

 

パニック障害 女性

 生理前の不調PMSと生理痛のご相談をいただいていた女性。気のめぐりを良くして緊張しやすい神経をリラックスしやすい漢方薬とホルモンのバランスと血流を改善する漢方薬を服用いただいていた。しばらく服用いただいて、車の運転も近くなら大丈夫、電車も県内なら行けるようになり、買い物やお友達とのお茶も楽しむことが出来るようになっていたところ、同窓会が遠方で開催されることになり、久しぶりに友達に会いたいのだが、自信がない。電車に乗るのも、長い間会っていない友達に会うのも緊張する。お母さんについて来てもらうのは嫌だから、何とか自分で行きたいとご相談に来られた。いつもの漢方薬を少し変えて、頓服の漢方薬を出かける日の朝飲んで、また電車でも途中で飲むようにお話しして、無理せず、行けるような気がしたら、参加するといいよとお話をして帰っていただいた。半月ほどしてご来店され、無事一人で行ってきたとのこと、同窓会も楽しむことが出来て、自信がついたと喜んでいただいた。

 

​子宮内膜症 40代

 以前より当店にご相談をよくいただいていた女性。生理痛があり、ノドが腫れやすく、風邪をひきやすいお客様で、胃腸があまり強くない。39歳ごろになって、生理痛さらに強くなり婦人科を受診されたところ、子宮内膜症と診断された。このころは、生理になると仕事にいけないほど痛みがキツイし生理以外の時にも痛みがある。MRI検査の結果、卵巣に3㎝大の内膜症とダグラス窩や膀胱の当たりにブルーベリースポットがある。鼠径部にも直径2㎝くらいの内膜症らしきものが見受けられるとのこと。手術はしたくないので、プロゲステロン受容体アンタゴニストの内服薬を始めることになった。しばらくは頑張って服んでいたが、元々胃があまり強くないところの体質もあり、この薬を飲むと気分が悪くなって吐きそうになりとても続けることが出来ない。先生と相談して内服薬を中止して様子を見ることになった。この後、痛みが強くなり、内膜症が進行するようであれば、手術という選択肢しかないとのこと。これは大変という事で、漢方薬で何とかならないかとご相談を受けた。漢方薬は剤型としてはやはり煎じ薬が一番効果的なので、煎じ薬を飲んで頂く事に決定して、もう一度しっかりとお身体の事についてお聞きした。この方は、元々あまり強い体質ではなく、気虚、血虚両方ある方なので、強い駆瘀血薬は使えないと判断して、血虚にも対応する駆瘀血剤にて、胃腸も大切にしながらお薬をお選びした。3か月ほどは生理痛がきつい時もあったが、4か月くらいからかなり楽になり鎮痛薬もたまにしか飲まなくてよくなった。その後2年になるが、婦人科で内膜症の進行もなく手術もすすめられていない。生理痛もかなり楽になった。ノドが腫れて高熱が出ることも無くなった。時々疲れてめまいがしたりすることがあり、その時に合わせて漢方薬をお飲みいただいている

子宮腺筋症や、子宮内膜症のご相談をいただく事が多いが、炎症を起こしやすいアレルギー体質などの人が多いような気がする。炎症を起こしやすい体質とこれらの病気は関係があるような気がしてならない。これはあくまで私の推測です。子宮内膜症や子宮腺筋症は漢方薬がお役に立てる病気なので是非症状が重篤になる前にお気軽にご相談いただきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

女性と漢方薬

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 東洋医学では、古来から女性特有の様々な病気や症状に注意が払われ、月経、妊娠出産、更年期、閉経後などの諸症状に様々な漢方薬が用意されてきました。また、冷え性などのように病気ではないけれど不調な症状に合わせても用いる漢方薬があります。現代の女性の疾患で言うとどのようなものに、漢方薬が適しているのかというと、若い人では、「機能性月経困難症」「月経前症候群PMS」「産後の体調不良」「便秘」「ニキビ」「頭痛」「冷え性」など。また、中年になると「更年期症状」「自律神経失調症」など、また、若い人、中年の人問わず「子宮内膜症」「子宮腺筋症」や「子宮筋腫」などは婦人科の受診が必要な時もありますが、漢方薬も大いに役に立つ疾患になります。受診して、様子をみましょうと言われたり、ホルモン剤が合わない時や、基本的にホルモン剤は半年単位での継続になりますから漢方薬の併用も有効です。

また、不妊症の治療は西洋医学が進歩している分野ですが、「体外受精」や「顕微授精」は妊娠の確率を上げることに貢献している反面、妊娠しやすい体を作っていくという面では役に立ちません。子宮の血流や子宮内膜の状態を良い状態にして、元気な卵子や精子を作るお手伝いが漢方薬によっては可能です。現代では妊娠の高年齢化が進んでいるために、ほとんどの方が不妊治療では「体外受精」を受けておられますが、何度もホルモン剤を使って卵子をたくさん作ることで卵巣はどんどん疲れていきます。そんな時、漢方薬を併用すると、子宮を温め、卵巣と子宮の血流を良くして、卵巣や子宮の機能が低下するのを防いでくれます。

​昔から「血の道症」という女性の症状に対する疾患があります

「血の道症」とは産後などに、女性ホルモンの分泌過多や不足などによって、卵巣をコントロールしている脳下垂体ホルモンの分泌が影響を受け、関連するホルモン分泌が異常な状態となる症状が起こります。ホルモンバランスが崩れると、自律神経という体の機能をコントロールしている神経に失調をきたし、身体的な症状と精神的な症状の両方が現れます。

身体の症状としては

のぼせたり頭痛が頻繁に起きる、反対に、身体が妙に冷える感じがする、めまいや立ち眩みがする、急に動悸が起こる、耳鳴り、身体が疲れやすい、眠りが浅くスッキリしない、肩やその他の痛みがある。など様々な症状があります

精神的な主な症状は

不安感や憂鬱感を強く感じたり、イライラして怒りやすくなったりして気持ちが不安定になります

このような症状は産後に良く起こります。産後は1か月は寝床から起き上がってはいけない。精神的にゆったりと育児に専念することが大切で、実家に帰ってお母さんの元でゆっくり過ごせるとよいとされています。この時期に、夫の理解が足りなくて、ケンカが何度も起こるような生活をしていると、「血の道」をうまく乗り越えることが出来ずに、不調が長引いてしまいます。産後うつなどが起こるのも、この「血の道」が原因です。産後は女性にとって大切な期間ですから、周りの協力が大切です。現代では、男性も育児休暇を取ることに理解が得られていますので、実家に戻れない事情があったなら、夫の協力は不可欠です。私も若いころに「そんなに怒っていたら血の道がでるよ」などと言われたものです。イライラ、カリカリすると気の流れが悪くなり「血の道」の症状が出やすくなります。

 妊娠出産は、女性にとって生涯の内で、最も大きな行事であると言っても過言ではありません。母体の体力を想像以上に奪っています。何といっても命を懸けて命を生み出すわけですから。産後に育児をするための体力を失ってしまっていると、自分の生んだ赤ちゃんをかわいいと思うことすらできずに、産後欝に突入してしまう方もあります。産後になんだか体調が悪いなと感じて医療機関にかかっても、頭痛には鎮痛剤、眠れなければ睡眠導入剤と、検査をしても異常がなければ対症療法しかありません。

漢方の歴史においては、産後の女性の身体の事を考え、産後には煎じ薬を飲んどきなさい。とよく言われてきました。妊娠出産は、女性の身体において、特に血というものが大きく動くイベントですのでそれによって気や水も乱れが生じています。漢方薬にはこの「気・血・水」を整えるという発想と力があるため、産後の「血の道」を整える力があるのです。

妊娠出産に限らず、女性は常に「血の道」の影響を受けています

若い女性であれば生理の周期によって、怒りっぽくなったり、妙に不安になったり、悲しくなったりと情緒に影響を受ける人も多いと思います。自分はうつ病なのかと心配になったりすることもあるかと思いますが、生理の周期によって感情の変化があるかどうかを観察して規則性があるようだとそれは生理周期によるものなので、漢方薬で改善する可能性は大きいです。これも最近では「月経前症候群PMS」という病名が認知されてきましたので良いことですね。これも「血の道症」の一つです。また、女性にとっては避けて通れない更年期という時期には精神的な不安や自律神経の症状など悩みを持つ人も少なくありません。単なる自律神経失調症とは違い、女性ホルモンの減少によって起こります。症状は頭痛、肩こり、のぼせによるホットフラッシュ、動悸、めまい、不眠、イライラ、全身の倦怠感、などなど様々な症状があります。現代では西洋医学の治療により、ホルモン剤による治療、鎮痛剤、安定剤などが処方されますが、長く続けると、副作用や依存性が気になります。漢方では江戸時代からこれらの「血の道症」は漢方薬の得意分野で、体質に合わせた処方が多くあります。昔はこんな時は煎じ薬を飲んでいたものでした。漢方薬は更年期の後にやってくる老年期にも対処しながら健やかに年をかさねていくお手伝いが出来ます。

「血の道症」も含めて女性の疾患に良い処方には

四物湯、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、折衝飲、温経湯、加味逍遙散、半夏厚朴湯、桃核承気湯、当帰建中湯、帰脾湯、酸棗仁湯、などなどまだまだ様々な処方が存在します。

当店では、胃腸が弱く、ストレスにさらされることの多い現代人の体質に合わせて、組み合わせを考えながら、その方に合った処方をお選びしています。

漢方薬は女性の心強い味方となってくれます!是非お気軽にご相談ください。

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梅雨時の自律神経不調に漢方薬

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  今年の梅雨「梅雨寒」と呼ばれるほど、朝夕の気温が下がっています。気温の差に身体が対応できず、痛みなど不調を訴えてこられるお客様が増えて来ました。地域差はありますが本格的な梅雨はこれからの模様です。中四国地方ではそろそろというところでしょうか。本格的な梅雨に入ると湿度も気温も高くなってきます。ジメジメした湿気に加えて暑さが加わると、不快な気分が襲ってきます。この不快感は大きなストレスとなって襲ってきますね。私は一年中で一番いやな季節です。日本に生まれなければよかったと思うほど。特に低気圧が近づいてくると、具合が悪い~という方は多いのではないでしょうか?「身体が重い」「頭が重い、頭痛がする」「ふわっとするめまい、頭を動かすとグラっとくる」「下痢をしやすい」それとともに、悪心、吐き気がする、乗り物に酔ったような気持ち悪さがある。これらは漢方でいうところの「湿邪」によるものと言われています。また、この湿邪は身体だけでなく、心にも影響を及ぼし、気分が晴れ晴れしない、妙に落ち込みやすくなるなどの症状も引き起こしやすくなります。これはこの季節は、昼間の時間が最も長く、気温も高いことから「陽気」(エネルギー)を消耗しやすい時期であるという事も関係しています。今年の夏至は6月21日だそうです。代謝の高まりや睡眠不足が原因で「心」の「陽気」が消耗されやすいため、「心」の養生が大切になってきます。湿度が高いせいで、身体から余分な水分が出ていきにくく、湿を体にため込みやすくなります。この「湿」は「脾」(胃腸の機能)を低下させて、夏に向かって夏バテの素地を作ってしまいます。この季節は、湿を取り去る利水の働きのある、白朮や茯苓、めまいに良い沢瀉などの生薬が有効になります。また「脾」を補って胃腸の消化吸収力を助ける生薬である、人参、白朮、合わせて湿による痰を取り除く半夏、湿邪によるストレスに対応するための血流をよくして血も補う当帰、センキュウ、シャクヤク、治癒力を助ける生姜、大棗、甘草などの生薬をうまく組み合わせて飲んでいく事で、バランスを取っていくことが出来ます。

 このように、梅雨の時期の病気とは言えないんだけれど、凄く調子が悪いという症状に、漢方薬はとても役に立ちます。梅雨の時期の不調を予防、改善するための大切なポイントは「脾」を補うという事にななります。西洋医学では、めまいにはめまい止め、頭痛や頭重、足腰の痛みには鎮痛剤、下痢には下痢止め、胃が悪いと言えば最近では逆流性胃炎のお薬(これは胃酸を抑えるので食中毒にならないよう注意が必要です)という事になり、対症療法です。

この季節の養生としては、特に睡眠不足にならないよう、生活にメリハリをつけて、十分な睡眠と休養を取りましょう。食養生としては

① 「湿」を取り除き、水分代謝をよくする食材

  そら豆、さやいんげん、冬瓜、はと麦、、小豆、すもも、など

​② 「心の気」を補う食材

  うなぎ、あゆ、 アジ、小麦、そば など

③ 水を守る食材

  梅、さくらんぼ、など

もう少し暑くなってくくると熱を取り、水分を補充するための食材である

  きゅうり、トマト、すいか、メロン、緑豆、豆腐、など

を取り入れて身体が熱くなり過ぎないようバランスを取っていきましょう。もう暑い夏はそこまで来ています。梅雨の季節に養生をしっかりしていると、熱中症も起こしにくく、夏バテも防ぎます。朝夕過ごしやすいと思っていたら、急に気温が上がって暑さに対応できない、という事になります。暑くなり初めには身体が暑さになれていないため、対応できずに熱中症になりやすいのです。まだ暑くもないのに、生ものの多食や、スイカやメロンなどの夏の食べ物を冷やして食べていると脾胃を弱らせて、水分の代謝をうまくできなくなります。本格的に暑くなるまでは身体を冷やす食べ物は控えることをお薦めします。

この中で、「そら豆」には「脾」「胃」の働きを助ける作用があるため、蒸し暑さによる食欲不振や胃もたれを解消する効果があります。また、水分代謝を良くする働きがあるので、下痢やむくみを取る効果も期待できます。この時期しか食べられないこの「そら豆」を食事に取り入れて、梅雨時期の食養生の一つに加えてみてはいかがでしょうか。シンプルに塩ゆでで、おつまみにもよし、中華料理などに炒めてもよし、牛乳や豆乳と一緒にポタージュにしても美味しく召し上がれます。この季節の自然からの贈り物ですね。

この季節は、更年期障害やPMS(月経前症候群)をお持ちの方にとっては症状が悪化しやすい季節です。イライラ、抑うつ気分、怒りの爆発。不安感、頭痛、関節痛、手足のむくみなどは、この時期の「湿」による症状とダブルところがありますので、症状が増幅しやすいと言えます。是非、日頃より気(神経の働き)、血(血行ホルモンの働き)、水(水分代謝)の乱れを整える漢方薬の服用で、自律神経のバランスを良くしておくことがこの季節を快適に過ごすためにおススメです。お気軽にが相談ください。

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子宮筋腫や内膜症、生理痛が辛い人の食養生

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 子宮内膜症、子宮筋腫は増加していると言われていますが、その原因ははっきりとは分かっていません。アメリカの映画女優、マリリンモンロー(1926~1962)は子宮内膜症だったと言われています。マリリンモンロー生誕時には世界で数例しか報告がなかった子宮内膜症が今や全米だけで、患者数600~900万人と言われています。日本でも260万人近くと推定されています。これらの病気は、女性ホルモンであるエストロゲンの影響を受けて進行すると言われていますので、晩婚化、少子化によって女性の身体が女性ホルモンの影響を受ける期間が長くなっているという事は明らかな原因だろうと言われています。例えば出産を3回すると、妊娠期間と授乳期間を合わせて約2年間生理が止まりますので3人だと6年間生理がないという事になります。6年間はエストロゲンの分泌が少なくなっているという事ですので、その影響も受けないという事になります。

 その他にも、環境ホルモンの影響や食の欧米化も指摘されています。子宮内膜症は生理痛が非常に強い傾向があり、女性の生活の質を低下させ、家庭や社会での経済的な損失を生んでいます。生殖年齢にある女性の5~10%に発生していると言われています。若いころから生理痛があり、生理とはこんなもんだろうと鎮痛剤でしのいでいる人の中には、子宮内膜症が隠れている可能性があります。「健康な女性には生理痛はない」のですから、早めに対処をしておくことで将来子宮や卵巣の摘出を免れるかもしれません。若い女性の辛い生理痛には漢方薬が本当に適しています。生理痛を甘く見ないで、是非お気軽にご相談いただきたいと思います。

今回はこの子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫に良い食事についてお話しさせていただきたいと思います。これらの病気は上述のようにエストロゲンの影響で進行する病気であることが確かです。エストロゲンは栄養素で言うと脂質に関係して、脂質から体内で作られていますから、まずはその元である動物性脂肪を減らすという事はとても大切です。また、食物繊維を多くとると、腸間で脂質の吸収を防ぎ便として排泄しやすくなるという事がわかっていますので、水溶性、不溶性合わせて多くの食物繊維を含んだ食品を取ることは予防に有効な手段になります。最近若い方の間でブームとなっているオーツ麦は、食物繊維が豊富でなおかつ小麦のようにグルテンを含んでいないことから、腸管での炎症を誘起せず、含まれているβグルカンという食物繊維がLDLコレステロールの低下を助けるというデータもありますので、取り入れてみるのもよいかもしれません。LDLコレステロールは女性ホルモンに限らず体の中でホルモンの原料となる物質ですから一石二鳥と言えます。グルテンを含まないためパンには向いていないので、シリアルなどの製品が販売されています。

 また、食事でいえばやはり、動物性脂肪を含む肉類や乳製品(ヨーグルトやチーズも)を控えることは大変効果的です。肉類の代わりにオメガ3脂肪酸を多く含むマグロのトロや、サンマ、いわし、サバなどを食べる習慣もよいです。イクラやキャビアなどにも多いそうです。魚介類の脂がよくのっているものにはたいていオメガ3脂肪酸が含まれているという事です。私はお客様に、イワシ、サンマ、サバの缶詰をお薦めしています。若い女性はサバやいわしなどの青魚を料理するのは苦手な方が多いですので、これらの缶詰だと気軽に取り入れることが出来ます。市販品の缶詰で100gあたり2000mgのオメガ3脂肪酸が取れるという事ですので、厚生労働省の摂取目標の2倍取れます。また、当店でおススメしているグリーンナッツオイルは植物性のオメガ3脂肪酸を含んでいて、加熱しても壊れにくいので人気です。味噌汁にティースプーン1杯入れたり、コーヒーに入れたりサラダに振りかけたりと、毎日のお食事に取り入れていただいています。

生理の時の痛みは子宮が収縮するように指令を出す、プロスタグランジンという物質が起こしており、痛みの原因となっています。この物質は油で出来ていて、痛みの素となるのはオメガ6系のサラダオイル、バター、肉の油、牛乳や生クリームなどです。これらは筋肉収縮作用のある、「F2αプロスタグランジン」の原料となるという脂肪が多く含まれています。F2αプロスタグランジンは子宮を収縮させ、月経痛などの子宮内膜症による症状を悪化させます。それに対して上記のオメガ3系脂肪酸は痛み物質と反対に生理痛を軽くすると言われています。プロスタグランジンによって引き起こされる痛みを悪化させる原因に、炎症があります。オメガ3系脂肪酸のひとつであるDHAには体の炎症を抑えるというデータもあります。マウスの実験ですが、これらのオメガ3系脂肪酸によって、子宮内膜症の症状を抑制できたという報告もあるようです。子宮内膜症、子宮腺筋症は症状を起こしている場所で炎症が起きている炎症性疾患と言われていますので、炎症を抑える働きのあるオメガ3系脂肪酸は食事に取り入れる価値があると思います。またこれらは血液をサラサラにする働きもありますので、血液の状態をよくするという事は子宮に溜まった血液を良い状態に導く事が考えられるため生理痛の緩和にも役に立ちそうです。

 その他に特に取り入れていただきたいのが、子宮筋腫の食事のところでも述べました、大豆製品です。大豆には「バイオフラボノイド」という植物性エストロゲンと呼ばれる物質が含まれています。これは体内で生成されるエストロゲンよりも作用が弱く、食事の一部として体内に摂取すると、エストロゲンの代わりにエストロゲン受容体に結合します。その結果、体内で作られたエストロゲンの働きが弱まり、子宮内膜症や腺筋症の改善や、予防ができる可能性があると言われています。

 以上のように、子宮内膜症、腺筋症、子宮筋腫の食養生には、バランスの良い食事はもちろん、食事に大豆製品を毎日取り入れたり、お肉類や乳製品を控えて、青魚をはじめとする魚介類をなるべく取り入れて、食物繊維の多い穀物や野菜を意識的に毎日食べることが効果的であると言えます。病気を治すために、養生はお薬よりも大切と言われています。特に食養生は重要です。ジャンクフードばかり食べていては、いくら漢方薬を飲んでもなかなか効果が出てきません。身体は日々食べたもので毎日作り変えられています。食養生、さらには運動や十分な睡眠などの養生も心がけ、その上で漢方薬を服用していただければ、体質改善をしながら病気の改善もさらに効果的と思います。食養生や漢方薬を毎日続けることで、病を自分の力で治す努力をしてみませんか? 是非お気軽にご相談ください。

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子宮頸がん予防ワクチンが話題です。HPV(ヒトパピローマウイルス)はイボのウイルスの仲間

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 昨年の11月26日、子宮頸がんワクチンの積極的な接種勧奨が再開されました。該当する方には令和4年4月より順次お知らせが発送されるようです。このワクチンを推奨している先進国に比べて、日本ではこの子宮頸がんで亡くなる方が増加しているのだそうです。現在は若い人に発症する率が高くなっているようです。

子宮頸がんとは

 子宮頸がんの多くは多くはヒトパピローマウイルス(HPV)の持続感染で発症し、そのきっかけとなるのが性交渉です。性交渉によってこのヒトパピローマウイルスが感染することにより、子宮頸がんの発症の原因になっていると言われています。性交渉を一度でもしたことのある女性では80%近くの人がこのHPVに感染していると言われています。このHPV、感染したからと言って必ずがんになるというわけではなく、長い時間をかけて一部の人だけが最終的にがんになるというわけです。感染した80%の中のさらに10%の人が持続感染に移行します。言い換えれば90%の人は持続感染しません。持続感染の状態から変化しなければ正常細胞(NULM)です。そしてそのまた10%の人が軽度病変と呼ばれる状態に移行します。軽度病変(LSIL)という状態は、自然免疫(自分の免疫力)によって正常に戻る可能性も高いと言われています。その後,正常細胞に戻らなかったら中等度異形成と呼ばれる状態になります。そのあとの高度の疑い、高度病変(HSIL)と変化していくと自然治癒率はだんだんと低下していき、上皮内がんへと変化しやすくなります。軽度病変や中等度異形成の状態ではウイルス感染で子宮頸部に扁平なイボが出来ている状態と言えます。まだがん細胞であるとは言えない状態です。診断されると経過観察だけで特別な治療法はないようです。自分の免疫力で回復し正常に戻り次の健診では異常なしになる人もたくさんおられます。高度病変の状態ならば切除するかどうか医師と相談という事になると思います。HPVに感染しているかどうかを調べる検査があるようですが、実際のところは、HPVヒトパピローマウイルスに感染している人はたくさんいます。感染が自然消失することも多く、感染しているかどうかを調べて、陽性だとしても何か手立てがあるかと言えばそういうものはないのです。

 高度病変から上皮内がんに変化するとがん0期という事になります。完治する率はほぼ100%と言われています。さらに進んで浸潤した状態であってもⅠ期であれば生存率は90%以上。状況によっては子宮を残す手術も可能という事です。さらに進行してしまうと、子宮を残すことは困難なこともあり、さらに膀胱や直腸などに広がった場合には完治が困難で、生命にもかかわることもあります。どんながんでも同じですが、早期発見、早期治療が重要です。

子宮頸がんの原因、ヒトパピローマウイルス(HPV)

 この女性の敵、子宮頸がんの原因と言われているヒトパピローマウイルス(HPV)、実は小さいころに手や足にできたあのイボのウイルスの仲間です。わりとその辺にいるウイルスなのです。その種類はわかっているだけで100種類以上になると言われています。感染部位によりいろいろな症状を起こします。皮膚にこのHPVが感染すると皆さんご存じのイボになります。水いぼもこのHPVの仲間が原因で起こります。そして性器に良性の種類のHPVが感染すると尖圭コンジローマになります。そして子宮頸部に悪性のHPVが感染すると子宮頸がんの原因となる病変を作り、持続感染から変異をしていくとガン化していきます。100種類の内30~40種類が性器に感染し、さらにその中の15種類がガン化するハイリスクタイプです。今接種が行われようそしているワクチンではこのうちの2種類のウイルスに対するもので、期待される効果は大体7割と言われています。日本人に多いのは16型と18型と言われています。

HPVヒトパピローマウイルスに効果のあるヨクイニン

 子宮がん検診で、軽度病変やその疑いと言われると、様子をみましょうという事になりますが、何も手立てがなくては不安になりますよね。自分の免疫力を高めて自然治癒を目指すのが大切ですから、食生活に気を付けたり、睡眠不足にならに様にすごし健康管理をしていく事が重要です。それに加えて、少し積極的な対策を取ろうと思ったら、ヨクイニンを取り入れてみることは有効と思います。ヨクイニンは元々イボの治療に飲まれています。その水性エキスにはHPVに対する撃退効果があることはよく知られています。体内の免疫細胞を刺激する働きによると言われています。そしてヨクイニン自体の粉末には皮膚の新陳代謝を高めて早く古い角質を落としてしまう働きがあります。つまり美肌の効果があります。シミやブツブツなどの細胞をしたから押し上げて早く代謝させる働きがあります。この二つの相乗効果によってイボに対する効果があるのだと思います。HPV感染者の誰にでも効果があるとは言えませんが、選択肢の一つとしてのヨクイニンはニキビ、シミ、などにもよく美肌効果は抜群ですから、漢方処方と合わせて服用することでいいことずくめと言えます。

実際には「桂枝茯苓丸加ヨクイニン」という漢方薬を使って、HPV型別に子宮頸部細胞診と合わせて有用性の検証が行われたデータがあり、悪性度の高い16型にも軽度病変からの陰性化を認めたという結果があります

桂枝茯苓丸だけではなくその方に合った漢方薬をヨクイニンと合わせて服用いただく事は、軽度異形成(軽度病変)には有効ではないかと思います。体調が良くなって、肌にも良い効果があり、がんの予防が出来て一石三長の効果と言えます。もちろん、高度異形成や扁平上皮癌まで進行していることがわかれば、手術などの対策を取っていく事が大切になります。それでも治癒率はかなり高いですから本当に検診を受ける事による早期発見は大切です。

また、当店では高度異形成や扁平上皮癌などに進行した場合でも西洋医学の治療と合わせて、免疫力を高める生薬チャーガや慢性炎症に良い重楼、漢方薬とヨクイニンの服用も併用していく事をお薦めしています。

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更年期障害に良い漢方薬

 前回の更年期についてのブログでは「当帰」「阿膠」など更年期に重要な生薬についてお話しさせていただきました。今回はそのほかの生薬や、漢方処方についてお話しさせて頂きたいと思います。

まずは「プラセンタ」について、プラセンタと聞くと、漢方薬を連想する方は少ないと思いますが、このプラセンタは哺乳動物の胎盤を乾燥して得られたエキスで、漢方の世界では、古くは700年代から中国で使われており、明の時代には「紫河車」という名前で、治療に用いられてきた記録が残っています。

中国では秦の始皇帝が不老不死の妙薬の一つに用いたと言われています。唐の時代には「本草捨遺」(ほんぞうしゅうい)という書物の中で紹介されていて、明の時代には「本草綱目」という書物に「紫河車」の名で登場し、肉体的、精神的な疲れに効果があるとして、滋養強壮的な漢方薬として重用されていたようです。楊貴妃もこの「紫河車」を服用していたと伝えられています。現代でも漢方の世界で欠かせないものです。西洋でも、古代ギリシャの医師で西洋医学の父と呼ばれるヒポクラテスが治療に使用していたと言われています。エジプトの女王クレオパトラやフランスのマリーアントワネットが若返り、美容の目的で利用していたことは、色々なところで伝えられ、有名です。

そもそも「プラセンタ」(紫河車)とは、哺乳動物の胎盤です。「胎盤」は胎児をお腹の中で育てるための栄養が蓄えられており、胎児の生命を維持し、成長させる大切な働きをしています。現在では医療機関でもプラセンタ注射としてヒト胎盤の製剤が使われています。また内服では豚胎盤から抽出したエキスが市販されています。

プラセンタ注射の効能としては、更年期障害と肝機能疾患となっていますが、様々な効果が実証されています。ただし、プラセンタ注射はヒトの胎盤から作られていて、1度でも注射を受けると献血をしてはいけないとされています。一般に市販されているプラセンタはほとんど豚の胎盤から作られており、内服ですので安心してお飲みいただけます。

プラセンタ注射の有効な疾患や症状としては、更年期障害、肝機能障害はもちろんの事、頭痛、口内炎、気管支炎、喘息、胃弱、肩こり、筋肉痛、関節痛、神経痛、外傷、手術後の創傷治癒、下肢静脈瘤、乳汁分泌不全、生理痛、生理不順、冷え性、皮膚炎、しみ、乾燥肌、自律神経失調症、うつ、不眠、不安症、パニック障害、前立腺肥大、めまい、鼻炎、などなど様々な効果を期待されています。

注射程の効果は期待できないにしても、安心して飲むことが出来る、内服のプラセンタにも似たような効果が期待できます。

西洋医学では1つの物に、このように多様な効果があるという事は考えにくいですが、このプラセンタを漢方薬の「紫河車」として昔の人がどのような人に使っていたかを考えるとまず

①男女問わずの虚労(疲れ切っている状態)

②婦人骨蒸労損(出産のより体力を消耗しきってしまった状態や、結核、肺病、更年期症害など)

③五労七情による吐血や羸痩(肉体的や精神的ストレスにより、血を吐いたり、痩せてくるほどの衰弱)

というように、ひどく疲れ切ったり、衰弱した状態の時に服用し、回復を助けたのだという事がわかってきます。ですから多くの効能があるというよりは、弱っている状態から回復するのを助ける働きをするのだという事がわかります。現代的な言葉に置き換えると、弱った組織を修復したり、不足した成分を身体が作れるよう力づけたり、自然治癒力を高める働きが期待され、

〇内分泌調整作用

〇基礎代謝向上作用

〇自律神経を整える

〇免疫を刺激する

〇肝臓の働きをたすけ解毒作用を強化

このような働きが考えられ、又実証されています。更年期障害に

最適なプラセンタ(紫河車)であると言えると思います。

このプラセンタ(紫河車)は上述のように内分泌調整作用を持っていますので、更年期障害の原因であるエストロゲンの低下によるホルモンバランスを少しでも助ける働きが期待できます。また、エストロゲンの低下による自律神経の不調にも対応して、衰えていく体力を少しでも助けていく事が出来ることから、更年期障害には最適な生薬であると言えます。さらに、当店の商品である、「王妃アキョウ」には東亜県産の純度の高い「阿膠」を配合しており、更年期の不正出血や、骨粗しょう症、関節痛、肌の衰え、目や肌の乾燥、シミなど老化の始まりである更年期による障害にお役に立つ商品となっています。更年期に限らず産後や子宝、美容にとすべての女性に、お役に立てていただきたい商品です

実際、当店のお客様では、更年期でなんだか気分も鬱々としていたのだけど、この「王妃アキョウ」を飲んで2か月くらいたつ頃から、身体も元気になり、気分も晴れやかになった。3~4か月飲んだ頃から足腰の痛みが楽になって、出かけるのが楽しくなり、更年期の症状は多少あるけれど、元気になった気がするなど嬉しい感想をいただいています。

​次に、更年期障害によい漢方処方についてお話ししたいと思います。

更年期障害には「加味逍遙散」とよくいよく言いますが・・・・・

もともとこの「加味逍遙散」という処方は、加(加える)味(薬味)という文字がついており、元々の「逍遥散」という処方にさらに薬味を足した処方でありそれが、牡丹皮と山梔子という生薬になります。まずは元々の「逍遥散」という処方についてお話ししたいと思います。この処方は和剤局方という書物の婦人病のところに出てくる処方です。この処方は血虚の人に使う処方であり、血虚とは血液も少ないしホルモンも少ない、しかも血液の流れ、血行とホルモン分泌が不良であることを言います。この血虚の人が無理をして仕事をすると、まず心臓に疲れが出てきてそれにより血管に影響が現れ、手のひら、或いは足の裏にポーっと熱っぽい感じが出てきます。これを漢方では血熱と言います。もちろん心臓が疲れて胸苦しい感じがしてきます。そしてこのような血熱の症状から、口が渇きやすいという症状の出る人もあります。そして、疲れが重なると体力の低下から、胃腸の調子もよくない、又血液に関係のある、月経も整わなくなってきて、下腹も張ってくる、時には午後になってポーっと熱っぽくなってくるなどの症状が出てきます。つまり血虚、ホルモン不足による症状がこのような症状になり、この「逍遥散」が適していると言えます。この「逍遥散」という処方には、血液に効果のある「当帰、芍薬」で血行、神経の鎮静の働きをし、「柴胡」でもって、肝臓からくる疲れストレス、鬱血に効果があり、午後からだるくなって熱っぽくなるという症状を解消してくれます。そして「薄荷」により気持ちをスッキリとさせてくれます。さらに、「茯苓、白朮、甘草、生姜」というグループが胃の調子を整えてくれ自律神経の調整にも役立つという働きを持ちます

そしてこの「逍遥散」に牡丹皮、山梔子を加えたのが加味逍遙散なのですが、この2つの生薬は特に散剤で使う場合は煎じるのではなく、生薬を末にしたものを加えますので大変胃に障ってきます。ですから私はこの「加味逍遙散」という処方は、ほとんど使わず、「逍遥散」という処方を、四物湯加減という処方に合わせてお飲みいただく事が多いです。

「逍遥散」の他にも当店では

四物湯加減+α(逍遥散、四君子湯、六君子湯、平胃散)温経湯、当帰建中湯、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸料、折衝飲、ケイギョク膏、などなど様々な処方の中から、お客様に最適な処方をお選びするよう心がけています。

更年期障害は40代後半から50代前半にかけて個人差はありますが、ほとんどの方が経験する症状です。更年期だから仕方がないとあきらめないで、少しでもこの期間を快適に過ごせるよう、漢方薬の力を信じて試してみてください。更年期は老年期の始まりです。このころからコレステロールや中性脂肪の上昇、骨粗しょう症の始まり、関節軟骨の減少や筋肉の低下による足腰の弱りなど様々な症状を表してきます。漢方薬にはこの老化の進行を緩やかにし、健康な老年期に向かっての準備をするのを助ける力があります。5年10年と経つうちに、飲んでいる人と飲んでいない人との間には差がついてくると思います。もちろん日々のバランスよい食事や、運動による差は大きいです。歳をとるのは仕方がないけれど、健康で楽しい老年期のために、是非漢方薬をお役立てください。

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子宮筋腫と漢方薬

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 当店では、子宮筋腫のご相談が年々増加の傾向にあります。30代以上の女性の4人に1人は持っていると言われるこの病気、出産年齢が高齢になっている現在、増加の傾向にあると思われます。子宮筋腫はできる場所によって症状が違ってますきます。漿膜下筋腫の場合はあまり症状もなく、妊娠にもあまり影響がありませんが10㎝以上になってくると、周りの臓器を圧迫する可能性があります。粘膜下筋腫は場所や大きさによって受精卵の着床を妨げ不妊症の原因になったり、不正出血や月経過多になることがあります。頸部筋腫は子宮の膣側にできる筋腫で大きくなるとやはり過多月経になり、貧血状態になりやすいです。最後に筋層内筋腫、こちらが一番多く、子宮壁を構成する筋肉層内にできる筋腫です。小さいものではほとんど症状がでないが、大きくなると経血が増えたり、不妊の原因になります。子宮筋腫はエストロゲンの影響を受けて大きくなると言われていますので、閉経後は小さくなると言われています。

このように症状が出ないことも多いこの子宮筋腫ですが、最近では出産年齢が高くなっている影響で、妊活を始めてみると子宮筋腫が大きくなっていて、場所が妊娠に影響を及ぼすために、悩まれてご相談をいただくことが多くなっています。また、40代を過ぎて、子宮筋腫が大きくなり、月経過多による貧血や激しい生理痛でご相談いただく方も多くあります。子宮筋腫があるとわかったら、症状がなくても漢方薬を服用されると、大きくならないように体質改善できますし、小さくなる可能性がありますのでお勧めしたいところです。

今回は、子宮筋腫の体質改善に良い漢方薬についてお話しさせていただきたいと思います。

「桂枝茯苓丸」だけじゃない子宮筋腫のための漢方薬!

 子宮筋腫と言えば漢方薬で有名な処方が「桂枝茯苓丸」という処方です。こちらは生薬の末を丸薬に固めて作る処方ですが、「桂枝茯苓丸料」と言って、この配合の生薬を煎じて飲むこともできます。煎じた方が吸収が早く、少し胃腸に優しいと言われています。この桂枝茯苓丸料という処方はどういう働きをする漢方薬かと言いますと、まずこの処方は体力のある人に使うお薬です。子宮筋腫のある人は子宮の周りが鬱血(瘀血)の状態にあります。体力のある人であれば、その鬱血を取っていくと新しい血がめぐるようになり、働かなくなって淀んでいた血が十分働くようになるという感じの処方です。特にこの処方に配合されている「牡丹皮」という生薬は、体力があり、充血性でのぼせのあるような体質の人のお薬になります。ある程度体力がある人ならば、この生薬で鬱血を取ることが可能です。しかし、体力がなくて、貧血状態になっている人だと、鬱血を取るだけでは、血の働きが回復しません。まずは、血虚の状態である貧血を改善しなければ瘀血の状態を改善することはできないのです。そんな時に、使えるのが「当帰」という生薬です。当帰は比較的体力のない血虚状態の人にも使える駆瘀血薬であると言えます。造血の働きを助けながら、鬱血(瘀血)の状態を改善するという時に使える生薬になります。当店では、子宮筋腫のご相談で、しっかり時間をかけて、その方の体質を見極めてお薬をお選びするようにしています。ある程度体力のある方にはもちろんこの「桂枝茯苓丸料」をお選びし、当店独自の処方である、筋腫を柔らかくする働きのある生薬を足して飲んでいただく事もあります

当店では、この「桂枝茯苓丸料」以外にも、当帰建中湯に四君子湯や六君子湯を合わせて子宮の周りを温めながら、胃腸の働きを整え、水滞と瘀血を改善するという方法をとることもありますし、当帰建中湯に当帰芍薬散を合わせた処方を使うこともあります。さらに四物湯の変方に桂枝茯苓丸料や当帰芍薬散料を補助的に使ったり、やはり六君子湯などを合わせて飲んでいただいたりと、本当にその方によって千差万別の処方となります。

大切なことはその方の”陰陽虚実”をしっかりと見極めて、胃腸の働きも大切に考えて漢方薬をお選びすることだと思っています。

当店で子宮筋腫の漢方薬をお選びした方の多くは便秘が改善したり月経周期が整ったり生理痛やPMSの症状が軽くなったり、胃腸の調子が良くなったりと、身体全体の体質改善につながることも多いです。

WTTCという漢方処方

​漢方の世界ではとても有名な処方である W T T Cという処方、厳密にいえば漢方薬ではなく民間薬、家伝薬の一種で元々は胃腸に良いとして作られ販売されていた。昭和30年ごろにあの「白い巨塔」のモデルとなった外科医、中山恒明教授が胃がんの患者に使ったことから有名になりました。この処方の名は構成薬物のラテン名の頭文字を取って名づけられています。

構成生薬は 藤(Wisteria floribunda) カシ・ミクロバラン(Terminalia chebula)菱実(Trapa bispinosa)ヨクイニン(Coix lachima-jobi)です。

山崎豊子原作の「白い巨塔」のモデルとして有名な外科医山中恒明教授が胃がんの患者に使用して、延命効果があったとして有名になった処方です。漢方の世界ではよく知られた処方で、私も頑固で大きなイボで困っている人や、消化器やノドのポリープにお飲みいただいて、良い結果が出ていることを参考に、子宮筋腫も良性の腫瘍と考え、上記の女性の血流をよくする処方と合わせてお飲みいただく事で良い結果を得ています。(効果を保証するものではありません)

この処方を民間薬としてお作りする事が出来ます。藤瘤がなかなか手に入らないので、チャーガや梅寄生などを代わりに使い4種類の生薬とお茶をして煎じ代行させていただくことが出来ます。国内では2社のみがエキス製品を製造していて、そちらは医薬品の分類になりますが、気軽にお飲みいただく事が出来ます。

 

​30代女性 病院で子宮筋腫があると診断され手術を勧められる

 以前も1.9㎝の子宮筋腫を指摘されていたが、放っておいたところ3年後に2つの筋腫があり合わせて8㎝と言われ、手術を勧められる。まだ結婚もしておらず、将来妊娠を希望しているので、手術はされたくないとのことで、ご相談を受ける。筋腫のみを取り出す手術を受けると、その後1年は妊娠できないこと、そして必ず帝王切開の出産になるという事と、今、手術を受けても結婚して、妊娠を希望するころにはまた筋腫が出来ている可能性もあることから、是非、漢方で子宮筋腫の体質改善をされることをお薦めしました。それほど強い体質でないこと、などを考慮して漢方薬2種類をお選びし、半年間きちんと服用を継続いただいたところ、婦人科の診察で、2つ合わせて8㎝あった筋腫が1つになっており、大きさも4㎝に縮小していた。先生の方は何故かわからないと言われていたとのこと。このまま漢方を続けられることになった。肩こりや生理痛も改善され、体調もいいので喜んでいただいている。

西洋医学では、生理がある状態の年齢では、子宮筋腫が小さくなることはないと言われるようだが、漢方薬の気長な服用によって、子宮筋腫が小さくなったお客様には何度も遭遇しています。更年期間近になって、10㎝以上の子宮筋腫でも、漢方薬の服用で大きくならずに更年期を迎えられる方もあります。

子宮筋腫でお悩みの方は是非漢方薬での体質改善もお考えいただければと思います。

 

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子宮内膜症、子宮腺筋症の漢方薬

 最近当店では子宮内膜症や子宮腺筋症のご相談が増えています。子宮内膜症については以前のブログでも何度かお話しさせていただきました。

子宮内膜症という病気は本来、受精卵を着床させるために子宮の中にできるベッドのようなもの(子宮内膜組織)が、本来はできるはずのない場所に増殖してしまう病気です。主に卵巣、腹膜、ダグラス窩など骨盤内にできることが多いですが、中には鼠経リンパ部、腸、膀胱、肺などにもできることがあります。この子宮内膜組織が子宮の筋肉層の中にできてしまう病気が子宮腺筋症です。

症状

これらの病気の症状としては、月経に伴う痛みが激しいことがあげられます。そして本来ないところでそのようなことが起こるわけですから、その周りには炎症や癒着が起こって、月経時以外にも下腹部痛や慢性的な骨盤の痛みが起きることがあります。これらの癒着などにより、卵管の働きが悪くなったり炎症により受精や着床に影響を与えて不妊の原因になることもあります。また、卵巣で起きた場合には卵巣の中で行き場のない血液が溜まって、ドロドロとしたチョコレート状に変化し卵巣が大きく膨らんできます。これをチョコレート嚢胞と呼び、中には症状がなく、いつの間にか大きくなってしまう人もあります。この病気は生理のたびに進行していく事が特徴です。若いうちは、生理痛がきつくても、鎮痛剤で何とかしのいでやり過ごせるので病気と気づかずに、生理とは痛みがあるもので異常だとは思っていない人も多くあります。年を取っていくに従い症状が重くなっていき、特に子宮腺筋症になると、年齢が進むに伴い、のたうち回るほどの痛みで、鎮痛剤を飲んでも仕事には行けないという方も多いです。40歳過ぎてから急に生理痛が激しくなり、婦人科に行ってみたら子宮腺筋症と診断を受けたという方もかなりあり、更年期近くになると病状がかなり進んでいるため、激しい生理痛に加えて、経血の量が異常に多くなってくることが多いです。昼間も夜用のナプキンをしているのに1時間おきに変えないと漏れるほど、夜はタンポンにさらにナプキンを当てないと漏れてしまうという方もかなりあります。こうなってくると、かなり強度の貧血も伴ってきます。貧血になると余計と経血もとどめる力がなくなり、さらに悪循環になってしまいます。このような状態になると医療機関では手術を勧められることも多いようです。

このように若い時の症状と、病状が進んだ更年期近くの症状はかなり違ってきます。生理痛があるということはこのような病気が潜んでいるかもしれないという事ですから、お若い時に漢方薬を服用して生理痛が起こらない状態に体質改善されると、これらの病気を防ぐことが出来ます。

原因

子宮内膜症や子宮腺筋症の原因ははっきりとは分かっていませんが、生理のある女性に起こる病気なので女性ホルモンが関係している事は確かですが、環境ホルモンが関わっているのではないかとも言われています。また、増加している原因としては、少子化や晩婚化により生理の回数が増えていることがあげられます。妊娠、授乳期間には約2年間生理が起きないのですから。

子宮内膜症と子宮腺筋症の漢方

まずはこの二つの病気は明らかに「瘀血」の証であると考えていくのが妥当だと思います。それに加えて、元々の体質を考慮しながら処方を決定していきます。瘀血に使う生薬には、牡丹皮、桃仁、当帰、紅花などがありますが、それらを含む代表的な処方には

  桃核承気湯、桂枝茯苓丸(料)、折衝飲、当帰芍薬散、当帰建中湯

などがあります。左ほど実証(体力が比較的ある人)向きの処方になります。当帰を含む当帰建中湯や折衝飲、当帰芍薬散は体を温めて血を補い痛みを和らげる働きがあります。同じ瘀血の証でも、胃腸が弱かったり、ストレスがあったり、冷えが強かったり、一人ひとり体質が違いますので、その方に合った漢方薬をお選びできるよう努力しています。この中で当店で最も汎用処方である「折衝飲」についてお話しさせていただきたいと思います。

「折衝飲」

この折衝飲という薬は、どうゆう意味があるのかと言いますと、衝を折るという字を書きますが、これはおそらく異常な苦痛、激しい痛みを取るという意味と思われます。ですから、この折衝飲という処方は、瘀血が原因で起こる腹部の痛みを抑える働きがあると思います。この処方の生薬構成を見ていくと、まず、桂枝、当帰、センキュウ、牡丹皮、桃仁という血行を良くする働きを持つグループと、延胡索、牛膝、紅花、芍薬という血行不良からくる痛みを楽にしてくれる生薬から成り立っていることがわかります。駆瘀血剤のグループには、牡丹皮という比較的体力のある人に使うものと、当帰という比較的貧血気味で体力のない人に使う生薬が両方使われていますので、幅広い人に飲んでいただくことが出来ます。もともと体力が中程度である人が、出血が多かったり、産後などで体力を落としてしまっている時にも使える処方だという事です。瘀血の状態があるのだけれど、体力が衰えて貧血のような状態になり、自律神経の働きが乱れて痛みを起こしているという時、に使える処方構成になっています。桃仁やセンキュウはほぼ中間の人に使うことが出来ます。その他、それぞれの働きには特徴がありますが、ここでは省かせていただきます。そして、この折衝飲の処方の適応には腹痛があります。この痛みに対処するために、延胡索を主として、牛膝、芍薬、紅花という血行不良からくる痛みを和らげる働きのある生薬が配合されているのです。延胡索という生薬は含まれているアルカロイドが痛みを止める働きがあって、良い仕事をしてくれます。それに加えて牛膝で瘀血を散らして痛みを楽にして、芍薬は血行不良からくる腹痛を止め、また、紅花には当帰と協力して造血の手助けもしてくれますし、鬱血を散らして痛みを止める力があります。文献には瘀血に対応している処方ですから瘀血による炎症に良いとあり、例えば子宮内膜症や腺筋症には炎症が起きていますので、その炎症、痛みの強いものに使うとあります。このように、絶妙な、組み合わせで、瘀血と炎症、痛み、ホルモンバランスの改善に働いてくれる処方が、この折衝飲なのです。この折衝飲を飲んでいただくような子宮内膜症や腺筋症の方は、痛みが強くて困っている人が多いですので、当店では効き目の良い煎じ薬を煎じ代行させていただいています。生薬エキスを乾燥させて散剤や錠剤にしたものに比べて効果は上回っています。味は美味しいとは言えませんが、当店では95%以上の人が、問題なく飲んでいただいています。

次に「芎帰膠艾湯」という処方についてお話ししたいと思います。

この処方はセンキュウ、当帰、阿膠、艾葉という4つの生薬を主剤として、さらに芍薬、甘草、地黄という生薬で構成されています。主剤となっている4つの生薬の働きから考えて、この処方は下血して止まらないような病状を呈している時に使われる処方という事になります。子宮の異常出血を起こして、なかなか止まらず、貧血になっている時に使うと良い処方であるという事が古い文献に書いてあります。妊娠中の異常出血にもよいとありますので、弱い人に使う処方という事がわかります。この中の艾葉(ヨモギ)はうっ血が原因となって起こっている出血の止血に使う、体力が衰えている時の鬱血の出血に止血の目的として使う生薬で、炎症が強いときには使わない方が良いとあります。そして、阿膠は体内が衰えて血行の働きが弱くなっているために出血を起こしている時に、まずは阿膠で体力をつけて、血行を良くし、それにより出血を防ぐ働きがあります。この二つの生薬は炎症があって充血性である程度元気な人の出血ではなく、出血が長く続いて体力低下を起こし、まずは止血をして、貧血を改善しようという人に使う生薬であるという事です。当帰という生薬も、この処方では、止血の働きを目的に配合されています。子宮の異常収縮を防いで止血を助ける働きが当帰にはあります。さらに、腹痛に働く芍薬や痛みに対する甘草、血行や陰虚に良い地黄を加えることにより止血のみでなく、痛みにも対応している処方であることがわかります。しかし、この処方は、血虚でありホルモンの働きが悪く血液の少ない人に使う処方であるという事、充血体質の人には使わない方が良い処方であることを忘れないようにしなくてはいけません。

これらの2つの処方を中心として、気血水の働きを考えながらその方に合った処方を考えています。

特に30代から40代前半の子宮内膜症、子宮腺筋症の方には上記のような折衝飲やそのほかの処方を中心に、瘀血や炎症を取り除き、まずはきつい生理痛が改善することを第一に考えてお選びします。また元々の体質がそれぞれおありですので、特に胃腸の調子や水分代謝などを考慮して処方を決定しています。そして40代後半から50歳前後の更年期時期の方の子宮腺筋症や、子宮内膜症は出血が激しい方も多く、ホルモンの力が落ちてきたり、貧血が進んでいる方には、まずは芎帰膠艾湯のような処方で、補血、止血を中心にお選びするようにしています。症状の変化とともに、駆瘀血薬も加えながら処方を変更していくという方法をとることが多いです。貧血が改善して体力が元に戻れば、瘀血を改善することは必須になってくると思います。

以上、子宮腺筋症と子宮内膜症に対する処方の例をお話しさせていただきましたが、選薬は簡単ではなく、体質も千差万別ですから、お客様に最適な処方をお選びできるよう努力してまいりたいと思います。   処方や生薬の解説につきましては、高橋良忠先生、高橋邦夫先生の近代漢方薬ハンドブックと実践漢方薬ハンドブックを参照させていただきました。

子宮腺筋症、子宮内膜症という女性の疾患は、漢方薬が効果的な病気です。対症療法だけではなく、体質改善もできる漢方薬をどうかお役立ていただきたいと思います。生理痛が普通ではない、鎮痛剤が手放せないという方は是非早めに対策を考えられることをお薦めします。

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健康な女性に生理痛はない!生理痛があるのが当たり前と思っていませんか?

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  社会に進出しようとする女性が増えた現在、20~40歳代の4人に1人に生理痛があり、そのために仕事や家事を休んでいるそうです。そして、この損失額はなんと半年で1890億円にものぼるとか・・・。女性が痛みから解放され、元気でいることが現在の日本経済にとっても重要と言えるのではないでしょうか。

「生理痛があるのはあ当たり前」という誤解

多くの女性が悩む生理痛、医療機関が行った調査では、20代で85%、30代で81%とほとんどの女性が「月経痛がある」と答えました。また、仕事をしている女性の役9割が、月経痛が仕事に何らかの悪い影響を与えていると回答しています。そんなん中、月経痛「あって当たり前という考えは危険」という意見が増えています。厚生労働省が公表した調査によれば、月経痛を訴える女性の25%から子宮内膜症や子宮腺筋症が見つかったという事なのです。子宮内膜症や子宮腺筋症は生理のたびに進行する病気です。子宮内膜症は内膜に似た組織が子宮の内側以外にできてしまう病気です。子宮外にできた膜は、体外に排出されることなく残り、生理のたびに出血や炎症を起こします。この内膜が子宮の筋肉層にできてしまう病気を子宮腺筋症と言います。原因が分かっていないこの子宮内膜症と子宮腺筋症ですが、これらの病気と診断された患者さんの調査によると、若年期から月経痛が強い、月経時に学校を休んだことがある、という人が多いようです。鎮痛剤が効かないほどの月経痛があるなどは、子宮内膜症や腺筋症のリスクと言われています。放っておくと、妊娠しづらい体になったり、更年期に近くづと激しい生理痛と月経過多、不正出血に悩まされることになります。ですから、「健康な女性には生理痛はない」という認識を持っていただき、なるべく早めに対処法を考えて頂きたい思うのです。

鎮痛剤でやり過ごせるからと痛みを軽く見ないで!将来子宮摘出の危機に繋がります。

生理痛の痛みの度合いは人それぞれ、他人の痛みと自分の痛みを比較することは難しいです。だからと言って、「自分もみんなと同じ、ただの生理痛」と判断するのは危険です。若いうちから子宮内膜症や子宮腺筋症、を発症している人もあります。この子宮内膜症や子宮腺筋症は放っておくと将来子宮を摘出しなくてはいけなくなることもあります。症状が軽いうちから漢方薬を服用することで、病気を防ぐことが出来ますし、生理痛のない快適な生活が送れるようになりますよ!もちろん、子宮内膜症、子宮腺筋症と診断された方は、症状に合わせて漢方薬を服用されることで、体質改善をしながら症状を緩和していく事も可能です。早めに始められることをお薦めします。

​漢方薬で女性の快適な人生を応援したい

生理痛の原因となる病気は、前述の子宮内膜症、子宮腺筋症以外にも、子宮筋腫、骨盤内うっ血症候群などいろいろあります、西洋医学では、これらの病気が原因が明確でないことにより、対症療法を行います。軽い症状には鎮痛剤を処方されます。鎮痛剤は安易な服用の継続で胃腸障害や血液障害を起こすこともあります。症状が重くなってくると、ホルモン療法、さらには手術という方法になります。原因を改善するというより対症療法しかないというのが現実です。月経困難症で長くホルモン療法を続けることは、効果的な半面別の辛い症状を起こしてしまうことも少なくありません。子宮摘出手術を根本治療だという人があるかもしれませんが、それはあまりにも短絡的で、悲しい発想だと思います。

生理痛に対する現代医学の治療法は対症療法や手術という方法になってしまいます。そこで、人間が本来持っている自然治癒力を引き出す漢方の考え方を活かして、生理痛を楽にする方法を考えてみませんか?

漢方では生理痛やその他の痛みを考える時、「不通則痛」という有名な言葉で表現します。つまり、「通ざればすなわち痛む」とは「気や血が滞るとそこに痛みが起こる」という意味です。生理痛は多くの場合において血の流れが滞っている状態、つまり瘀血(おけつ)の状態が関係していると考えます。何らかの原因で血のめぐりが妨げられて刺すような強い痛みが現れたという事です。ですから漢方薬で生理痛を治療するにはこの瘀血を改善する生薬などを組み合わせたり、その人の体質に合わせて、冷えを改善したり、気のめぐりをよくするために人参などの理気剤を使います。気、血、水はお互いに影響しあっていますから、その人の弱い部分を根本から改善することが治療の近道と考えるというのが漢方の考え方です。急がば回れ、本当に自分の身体を良くしようと思ったら、焦らず根気よく漢方薬を服用継続することが必要です。そうすると意外と早く改善してくるものなのです。

私は、女性は生理が始まったらみんな漢方薬を飲むといいよ‼という考えなのなのですが、漢方薬も薬だから、症状もないのに飲むのは抵抗があると言われそうです。それなら、ちょっとでも生理痛や気分障害など症状があればどんなに軽くても、漢方薬を飲んでおくといいですよ!!と言いたい昔から「血の道症」と言って、女性は生理が始まったり、産前産後に、更年期に「中将湯」とか「実母散」などという漢方薬を飲んできたのです。それくらい女性と漢方薬との関係は深く、歴史は長いのです。今ではもっと良い漢方薬が色々とそろっています。それでも昔から変わらず「当帰、センキュウ、地黄、牡丹皮、桃仁、芍薬」といった生薬は、子宮から卵巣を温め、血液循環を良くして、生理痛を軽くしてきました。このような生薬配合の漢方薬を続けていると、生理痛が軽くなるばかりか、生理が規則正しくなり、イライラも軽くなって、お肌も整って、お化粧のノリもよくなって、女性の若さを保ってくれるのです。漢方薬は江戸時代からこのような考えで飲まれてきたわけですから、しっかりと裏付けもあるのです。

「健康な女性に生理痛はない」という考えのもと、早めの対策で、快適な女性の人生を送れるよう応援していきたいと思っています。女性の活躍できる社会にもお役に立てればと思います。生理痛でお悩みの方は、どんなに軽くても是非お気軽にご相談ください

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尿もれ、子宮脱・・実は漢方薬の得意分野です。「美容にもいい!」というオマケつき!!

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 笑う、咳をする、立ち上がる。お腹に力が入った時に思わず「あっ・・」ともれてしまった。

急にトイレに行きたくなり、途中で我慢できずに漏れてしまった・・。こんな、経験ありませんか?

尿もれで悩む女性は多く、40歳以上の女性の3人に1人が経験していると言われます。

まず、排尿の仕組みをみていきますと、腎臓で生成された尿は「膀胱」でいったん蓄えられ、ある程度溜まってから「尿道」を通って体外へ排出されます。尿をためておく膀胱と尿を排出する経路となる尿道は左の図のように「骨盤底筋」というハンモック状の筋肉によって下から支えられています。通常、尿道はこの骨盤底筋によってしっかりと支えられており、また尿道括約筋によりしっかり締められているため、尿がもれてしまうことはありません。膀胱に尿がたまると脳から指令が送られて、膀胱が収縮し、また尿道を締めている尿道括約筋が緩むことで、排尿することができるのです。

​尿もれの種類

「尿もれ」とは、尿の排出が思い通りにいかず、無意識の内に尿がもれてしまう状態の事を言います。(尿失禁とも言います)この尿もれには「腹圧性尿失禁」と「切迫性尿失禁」の2つがあり、それぞれ次のような特徴があります。

​腹圧性尿失禁

お腹にちからがはいり、「腹圧」が高まった時に起こる尿もれ。中年女性の尿もれで多く、約5割を占める。咳やくしゃみをした時、笑ったとき、スポーツをしているとき、重いものを持ち上げたとき、急に立ち上がったとき、歩き始める時などに起こる。妊娠や出産、肥満、加齢などで骨盤底筋が緩み、尿道がぐらつく事で尿がもれる

切迫性尿失禁

急に尿意を催し、排尿を我慢できずに起こる尿もれ、高齢者に多い尿もれで、全体の約2割を占めています。トイレに行く途中でもれる、下着を下す間にもれる、冷たい水を触ったり、冷蔵庫を開ける、などの寒冷刺激で、強い尿意を感じる。過活動膀胱などで膀胱と脳との間の伝達がうまくいかず、膀胱が勝手に収縮して尿もれを起こす

残り3割は、この両者を併せ持つ「混合性尿失禁」と言われています

上記のような症状に、医療機関では、弱くなった骨盤底筋を鍛えて尿道を締める機能を強化する「骨盤底筋訓練」を行ったり、尿意を感じても我慢して膀胱に溜められる尿を増やす訓練をします。また、尿道を締める尿道括約筋の収縮を強める作用のあるお薬や、膀胱が収縮する働きを抑えるお薬を服用します。また尿道をメッシュ状のテープで釣り上げて、尿もれを防ぐ手術により膀胱を支える方法があります。

東洋医学ではこのような症状を「腎虚」という言葉でとらえ、対策を考えていきます。

東洋医学で人間の生命力、生殖力の源の”気”を”精気”としてとらえます。気のバランスが崩れると基礎代謝を含めた体のバランスが崩れるため、気を整え、元に戻すことを考えていきます。元気という言葉はここからきています。この”精気”を貯蔵するのが、漢方でいうところの腎(西洋医学の腎臓とは別の意味を持ちます)であり、この”腎”の機能低下を”腎虚”と言います。”腎虚”とは”腎”の精気”が足りなくなり、下半身に位置する臓器の機能が低下した状態で、様々な全身症状をもたらします。歳をとるにつれ誰でも”腎虚”の症状が進んできます。症状は中年以降であれば誰でも現れているはず。足や顔のむくみは腎虚のサイン。さらに頻尿、尿失禁の症状がでてきます。腎虚は上半身にも影響してきていわゆる老化現象が、骨格、筋肉ばかりでなく、神経にも影響を及ぼします。

”腎”(東洋医学では腎臓だけでなく泌尿器系臓器、ホルモンバランス、骨、神経を含みます)をサポートすることで、尿もれ、頻尿を改善する方法を考えていきます。代表的な処方に 八味地黄丸、牛車腎気丸 などがあります。その他にも緩んでいる筋肉をしっかりとさせ、腹部臓器の血液循環を整えていく処方に補中益気湯や当帰建中湯なども使います。

 

当店では「地黄」という生薬のしぼり汁と、人参、麦門冬、沈香、などをハチミツとともに煮詰めた処方を「老化を遅らせる」ための漢方薬として、皆様におススメしています。この漢方薬は、長らく服用することにより、”腎虚”という老化に伴う諸症状を緩やかに改善します。慢性の膀胱炎で悩んでいた方や、頻尿、尿漏れで悩んでい方が、悩んでいることを忘れるようになったと改善され、喜んでいただいています。さらに、白髪が減った、踵がつるつるになった、肌年齢が若くなったと言われた。等美容に良い報告をたくさんいただいています。この処方は、「地黄」のしぼり汁を使っているために、胃に負担になる事もほとんどなく飲んでいただいています

神農本草経に「地黄」について

「久服軽身不老」という記述があり、これは

「地黄」を久しく服していると、身も軽くなり、年をとっても老いをしらぬ様になるという事は、君薬として使用するとき、つまり主訴に対して使用するときは、少々長く服用しても大丈夫であり、又、主訴を取り去ることによって気分も身体もかるくなり、年をとっても若々しく生活を送れるようになるという事をこれで理解できる。とあります。

「地黄」という生薬ををうまく使っていくと、女性にとっては、若々しく、軽やかに年老いていく事に役立ってくれる頼もしい生薬であると思っています。当店では「尿もれ」「頻尿」のお悩みにはこの処方に加えて、前述の「当帰建中湯」や「補中益気湯」、「六君子湯」さらには「四物湯加減」などを合わせて、選薬させていただき、喜んでいただいています。

​もう一つ、尿もれ、頻尿に役に立つ生薬に「反鼻」があります。後述の子宮脱にも欠かせない生薬です。

「反鼻」はマムシの皮膚、内臓を除去し、乾燥したものです。別名「フクジャ」とも呼びます。「反鼻」は少し炒って末にしたものを使うことが多いです。昔から強壮薬として使われることも多いですが、粉末にしたものを服むことで、アミノ酸とミネラルをバランスよく取り入れることが出来、筋肉を作る材料にもなります。何せ、マムシは、足がないにもかかわらず、結構な速さで前進するのですから、すごいパワーですよね!。実際、腎虚の漢方と一緒にこの「反鼻」の粉末と、人参、白朮などを一緒に服用していただくと、尿もれや頻尿(夜間も)を改善していただいています。さらに後述する、「子宮脱」の改善にも役立っています。

次に、日常生活の中で気を付けたいこと。

1)肥満を改善しましょう

肥満のある人は普段から骨盤底筋にかかる負担が大きいため、骨盤底筋が緩みやすくなります。腹圧性尿失禁の原因となる骨盤底筋の緩みを抑えるために、肥満のある人は改善するようにしましょう

2)便秘を改善しましょう

慢性の便秘がある人は排便時にトイレでいきむことが多く、骨盤底筋が緩みやすくなるので、便秘も改善するようにしましょう

3)水分を取り過ぎないようにしましょう

水分を取り過ぎていると頻尿や尿もれにもつながりやすいので、水分の取り方に注意しましょう

4)カフェインやアルコールを控えましょう

カフェインやアルコールには利尿作用があるので、頻尿の原因になります。カフェインを多く含むコーヒーや緑茶、さらにはお酒の飲み過ぎには注意しましょう

5)身体を冷やさないようにしましょう

身体を冷やすとトイレが近くなり尿もれに繋がるので、身体(特に下腹部)を冷やさないように工夫しましょう。

次に「子宮脱」について。

子宮脱とは子宮が膣外に脱出する状態の事を言います。軽度の子宮脱は、歩行時、重いものを持った時、トイレでしゃがんだ時、入浴時などに子宮が膣の外に出てくることで、太ももの間にものが挟まったような違和感や痛みを生じ、陰部よりピンポン大の硬い塊(子宮の入り口部分)を触れます。軽度の症状では、力が抜けると子宮が膣内に戻るため感じなくなりますが、進行すると常に子宮を触れるようになります。また、子宮とともに膀胱や直腸が下がった場合には、膀胱の出口が圧迫されることで排尿困難、夜間の頻尿、などの症状が現れます。

原因は、出産、加齢、長い立ち仕事などで起こりやすくなると言われます。ですから、分娩回数の多い人、高齢者、立ち仕事をする人に多く見られます。

西洋医学では、保存療法と手術があり、保存療法はペッサリーと言われる器具を挿入して、子宮の下降を防止します。欠点としては、器具が当たる部位が、タダレやすくなるという事です。そのため時々休止する必要があることもあり、定期的な交換が必要です。手術は様々な方法がありますが合併症もあり、医師としっかり相談する必要があります。術後に再度骨盤を支える筋肉などの構造が緩むことで再発するリスクがあり、再発予防のため肥満、便秘を防ぎ骨盤回りの筋肉を鍛える(骨盤底筋体操)などを行うことが大切です。

漢方では、この「子宮脱」も前述の「尿漏れ」と同じように「腎虚」ととらえて、治療を考えていきます。漢方薬では、この子宮脱を改善した事例が多くあります。ここでいう改善は、自分の力で子宮の下垂が改善し元の状態に近づくことを言います。子宮脱になるという事は、筋肉の力が弱っている、言い換えれば虚弱体質である、又は一時的にでも体力が低下した状態であるという事が言えます。そのため重力に逆らって子宮や膀胱、腸を維持することが出来なくなっているという事なのです。ですから前述の「頻尿」とほぼ同じような漢方薬で、改善することが出来ます。特に子宮脱の方は前述しました、「地黄の製剤」や「当帰建中湯」「補中益気湯」に「反鼻」を加えて服用いただく事で改善していただいています。歳とともに体力低下で起きた症状ですから、時間をかけていただく必要はあります!! 「腎虚」は歳とともに骨や筋肉、ホルモンの働き、骨の力さらには脳の力も落ちていくという事ですから、どちらの症状も、同じように考えていく事が出来るのです。他の目的で、漢方薬を長らく続けているといつの間にか、尿漏れと子宮脱が両方改善した、などという事は店頭で数多くみられ、喜んでいただいています。漢方は子宮だけ、膀胱だけを見るのではなく身体全体を見て治療するというところがこのような結果を生むのだと思います。時間はかかりますが、継続は力なり!急がばまわれで最終的には良い結果になります。

さらに漢方では、広い意味で「腎虚」を改善する事は歳をとることを遅らせるという意味があるところから、肌に張りが出て、足腰も力が入り、若々しく生活できるという事にも通じてきます。前述の「地黄の製剤」や「反鼻配合の漢方薬」さらには「阿膠」という生薬を長らく服用されると、美容と健康にお役に立てると確信しています。

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