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女性にやさしい漢方のお話

尿もれ、子宮脱・・実は漢方薬の得意分野です。「美容にもいい!」というオマケつき!!

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 笑う、咳をする、立ち上がる。お腹に力が入った時に思わず「あっ・・」ともれてしまった。

急にトイレに行きたくなり、途中で我慢できずに漏れてしまった・・。こんな、経験ありませんか?

尿もれで悩む女性は多く、40歳以上の女性の3人に1人が経験していると言われます。

まず、排尿の仕組みをみていきますと、腎臓で生成された尿は「膀胱」でいったん蓄えられ、ある程度溜まってから「尿道」を通って体外へ排出されます。尿をためておく膀胱と尿を排出する経路となる尿道は左の図のように「骨盤底筋」というハンモック状の筋肉によって下から支えられています。通常、尿道はこの骨盤底筋によってしっかりと支えられており、また尿道括約筋によりしっかり締められているため、尿がもれてしまうことはありません。膀胱に尿がたまると脳から指令が送られて、膀胱が収縮し、また尿道を締めている尿道括約筋が緩むことで、排尿することができるのです。

​尿もれの種類

「尿もれ」とは、尿の排出が思い通りにいかず、無意識の内に尿がもれてしまう状態の事を言います。(尿失禁とも言います)この尿もれには「腹圧性尿失禁」と「切迫性尿失禁」の2つがあり、それぞれ次のような特徴があります。

​腹圧性尿失禁

お腹にちからがはいり、「腹圧」が高まった時に起こる尿もれ。中年女性の尿もれで多く、約5割を占める。咳やくしゃみをした時、笑ったとき、スポーツをしているとき、重いものを持ち上げたとき、急に立ち上がったとき、歩き始める時などに起こる。妊娠や出産、肥満、加齢などで骨盤底筋が緩み、尿道がぐらつく事で尿がもれる

切迫性尿失禁

急に尿意を催し、排尿を我慢できずに起こる尿もれ、高齢者に多い尿もれで、全体の約2割を占めています。トイレに行く途中でもれる、下着を下す間にもれる、冷たい水を触ったり、冷蔵庫を開ける、などの寒冷刺激で、強い尿意を感じる。過活動膀胱などで膀胱と脳との間の伝達がうまくいかず、膀胱が勝手に収縮して尿もれを起こす

残り3割は、この両者を併せ持つ「混合性尿失禁」と言われています

上記のような症状に、医療機関では、弱くなった骨盤底筋を鍛えて尿道を締める機能を強化する「骨盤底筋訓練」を行ったり、尿意を感じても我慢して膀胱に溜められる尿を増やす訓練をします。また、尿道を締める尿道括約筋の収縮を強める作用のあるお薬や、膀胱が収縮する働きを抑えるお薬を服用します。また尿道をメッシュ状のテープで釣り上げて、尿もれを防ぐ手術により膀胱を支える方法があります。

東洋医学ではこのような症状を「腎虚」という言葉でとらえ、対策を考えていきます。

東洋医学で人間の生命力、生殖力の源の”気”を”精気”としてとらえます。気のバランスが崩れると基礎代謝を含めた体のバランスが崩れるため、気を整え、元に戻すことを考えていきます。元気という言葉はここからきています。この”精気”を貯蔵するのが、漢方でいうところの腎(西洋医学の腎臓とは別の意味を持ちます)であり、この”腎”の機能低下を”腎虚”と言います。”腎虚”とは”腎”の精気”が足りなくなり、下半身に位置する臓器の機能が低下した状態で、様々な全身症状をもたらします。歳をとるにつれ誰でも”腎虚”の症状が進んできます。症状は中年以降であれば誰でも現れているはず。足や顔のむくみは腎虚のサイン。さらに頻尿、尿失禁の症状がでてきます。腎虚は上半身にも影響してきていわゆる老化現象が、骨格、筋肉ばかりでなく、神経にも影響を及ぼします。

”腎”(東洋医学では腎臓だけでなく泌尿器系臓器、ホルモンバランス、骨、神経を含みます)をサポートすることで、尿もれ、頻尿を改善する方法を考えていきます。代表的な処方に 八味地黄丸、牛車腎気丸 などがあります。その他にも緩んでいる筋肉をしっかりとさせ、腹部臓器の血液循環を整えていく処方に補中益気湯や当帰建中湯なども使います。

 

当店では「地黄」という生薬のしぼり汁と、人参、麦門冬、沈香、などをハチミツとともに煮詰めた処方を「老化を遅らせる」ための漢方薬として、皆様におススメしています。この漢方薬は、長らく服用することにより、”腎虚”という老化に伴う諸症状を緩やかに改善します。慢性の膀胱炎で悩んでいた方や、頻尿、尿漏れで悩んでい方が、悩んでいることを忘れるようになったと改善され、喜んでいただいています。さらに、白髪が減った、踵がつるつるになった、肌年齢が若くなったと言われた。等美容に良い報告をたくさんいただいています。この処方は、「地黄」のしぼり汁を使っているために、胃に負担になる事もほとんどなく飲んでいただいています

神農本草経に「地黄」について

「久服軽身不老」という記述があり、これは

「地黄」を久しく服していると、身も軽くなり、年をとっても老いをしらぬ様になるという事は、君薬として使用するとき、つまり主訴に対して使用するときは、少々長く服用しても大丈夫であり、又、主訴を取り去ることによって気分も身体もかるくなり、年をとっても若々しく生活を送れるようになるという事をこれで理解できる。とあります。

「地黄」という生薬ををうまく使っていくと、女性にとっては、若々しく、軽やかに年老いていく事に役立ってくれる頼もしい生薬であると思っています。当店では「尿もれ」「頻尿」のお悩みにはこの処方に加えて、前述の「当帰建中湯」や「補中益気湯」、「六君子湯」さらには「四物湯加減」などを合わせて、選薬させていただき、喜んでいただいています。

​もう一つ、尿もれ、頻尿に役に立つ生薬に「反鼻」があります。後述の子宮脱にも欠かせない生薬です。

「反鼻」はマムシの皮膚、内臓を除去し、乾燥したものです。別名「フクジャ」とも呼びます。「反鼻」は少し炒って末にしたものを使うことが多いです。昔から強壮薬として使われることも多いですが、粉末にしたものを服むことで、アミノ酸とミネラルをバランスよく取り入れることが出来、筋肉を作る材料にもなります。何せ、マムシは、足がないにもかかわらず、結構な速さで前進するのですから、すごいパワーですよね!。実際、腎虚の漢方と一緒にこの「反鼻」の粉末と、人参、白朮などを一緒に服用していただくと、尿もれや頻尿(夜間も)を改善していただいています。さらに後述する、「子宮脱」の改善にも役立っています。

次に、日常生活の中で気を付けたいこと。

1)肥満を改善しましょう

肥満のある人は普段から骨盤底筋にかかる負担が大きいため、骨盤底筋が緩みやすくなります。腹圧性尿失禁の原因となる骨盤底筋の緩みを抑えるために、肥満のある人は改善するようにしましょう

2)便秘を改善しましょう

慢性の便秘がある人は排便時にトイレでいきむことが多く、骨盤底筋が緩みやすくなるので、便秘も改善するようにしましょう

3)水分を取り過ぎないようにしましょう

水分を取り過ぎていると頻尿や尿もれにもつながりやすいので、水分の取り方に注意しましょう

4)カフェインやアルコールを控えましょう

カフェインやアルコールには利尿作用があるので、頻尿の原因になります。カフェインを多く含むコーヒーや緑茶、さらにはお酒の飲み過ぎには注意しましょう

5)身体を冷やさないようにしましょう

身体を冷やすとトイレが近くなり尿もれに繋がるので、身体(特に下腹部)を冷やさないように工夫しましょう。

次に「子宮脱」について。

子宮脱とは子宮が膣外に脱出する状態の事を言います。軽度の子宮脱は、歩行時、重いものを持った時、トイレでしゃがんだ時、入浴時などに子宮が膣の外に出てくることで、太ももの間にものが挟まったような違和感や痛みを生じ、陰部よりピンポン大の硬い塊(子宮の入り口部分)を触れます。軽度の症状では、力が抜けると子宮が膣内に戻るため感じなくなりますが、進行すると常に子宮を触れるようになります。また、子宮とともに膀胱や直腸が下がった場合には、膀胱の出口が圧迫されることで排尿困難、夜間の頻尿、などの症状が現れます。

原因は、出産、加齢、長い立ち仕事などで起こりやすくなると言われます。ですから、分娩回数の多い人、高齢者、立ち仕事をする人に多く見られます。

西洋医学では、保存療法と手術があり、保存療法はペッサリーと言われる器具を挿入して、子宮の下降を防止します。欠点としては、器具が当たる部位が、タダレやすくなるという事です。そのため時々休止する必要があることもあり、定期的な交換が必要です。手術は様々な方法がありますが合併症もあり、医師としっかり相談する必要があります。術後に再度骨盤を支える筋肉などの構造が緩むことで再発するリスクがあり、再発予防のため肥満、便秘を防ぎ骨盤回りの筋肉を鍛える(骨盤底筋体操)などを行うことが大切です。

漢方では、この「子宮脱」も前述の「尿漏れ」と同じように「腎虚」ととらえて、治療を考えていきます。漢方薬では、この子宮脱を改善した事例が多くあります。ここでいう改善は、自分の力で子宮の下垂が改善し元の状態に近づくことを言います。子宮脱になるという事は、筋肉の力が弱っている、言い換えれば虚弱体質である、又は一時的にでも体力が低下した状態であるという事が言えます。そのため重力に逆らって子宮や膀胱、腸を維持することが出来なくなっているという事なのです。ですから前述の「頻尿」とほぼ同じような漢方薬で、改善することが出来ます。特に子宮脱の方は前述しました、「地黄の製剤」や「当帰建中湯」「補中益気湯」に「反鼻」を加えて服用いただく事で改善していただいています。歳とともに体力低下で起きた症状ですから、時間をかけていただく必要はあります!! 「腎虚」は歳とともに骨や筋肉、ホルモンの働き、骨の力さらには脳の力も落ちていくという事ですから、どちらの症状も、同じように考えていく事が出来るのです。他の目的で、漢方薬を長らく続けているといつの間にか、尿漏れと子宮脱が両方改善した、などという事は店頭で数多くみられ、喜んでいただいています。漢方は子宮だけ、膀胱だけを見るのではなく身体全体を見て治療するというところがこのような結果を生むのだと思います。時間はかかりますが、継続は力なり!急がばまわれで最終的には良い結果になります。

さらに漢方では、広い意味で「腎虚」を改善する事は歳をとることを遅らせるという意味があるところから、肌に張りが出て、足腰も力が入り、若々しく生活できるという事にも通じてきます。前述の「地黄の製剤」や「反鼻配合の漢方薬」さらには「阿膠」という生薬を長らく服用されると、美容と健康にお役に立てると確信しています。

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PMS(月経前症候群)陰陽のバランス取れてますか?

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 PMS(月経前症候群)は女性の社会進出とともに知られるようになってきました。世の中に、女性の体について認知されるようになったということは良いことですね。PMS は当店のHPのコンテンツの中でも取り上げていますが、月経前の3~10日間に続く精神的または身体的な症状の総称で、特定の精神症状には「月経前気分不快障害(PMDD)」という病名がついています。PMSは女性の80~90%にあるといわれていますが、自分がPMSやPMDDだと認識して、治療や改善策を取っている人は少ないようです。女性特有の症状や感情の揺らぎは、PMSやPMDDが原因であることも多いです。その特徴を知って対処していく事は女性の人生にとって有意義だと言えます。

 PMS、PMDDの診断は過去3回の連続した月経周期のそれぞれ前後5日間に下記のような症状が現れる事によります。そして、生理が始まると症状は解消されるという事が特徴です。

情緒的な症状・・・抑うつ、怒りの爆発、イライラ、不安、混乱、不眠、社会からのにきこもり。

身体的な症状症状・・・乳房の張り、腹部の膨満感、便秘、肌荒れ、ニキビ、頭痛、めまい、関節痛、体重の増加、食欲の増進、四肢のむくみ、など

PMDDは、著しい情緒不安定、著しい苛立ちや怒り、対人関係の摩擦、著しい抑うつ、絶望感、自己否定感、著しい不安、緊張など精神的な症状が強く表れ、中には日常生活に支障をきたすほどの人もあります。

PMSの症状は20代から40代の女性に多く、言い換えれば女性として成熟している時期に起こると考えられます。現代では、社会進出している女性も増えてきていますので、一定の期間のみに精神的不安定さがあるということは、社会における女性の立場や働きに支障をきたす可能性があります。対処法があるので、ご自分のPMSを知らずに働きにくくなっているということは、大変不利なことだと思います。

PMSの原因

PMSの原因ははっきりとは分かっていませんが、女性ホルモンの1つプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌の大きな変化によるものだと言われています。生理前には、妊娠を準備するために増えていたこのプロゲステロンが、急激に減少します。子宮内膜を生理として排出する準備をするためのホルモンの変化ですが、この時にPMSやPMDDの症状が現れます。このプロゲステロンが減少すると、ガンマアミノ酪酸(GABA)やセロトニンといった、気分を落ち着かせたり不安感を取り除いたりする神経伝達物質がうまく働かなくなる仕組みがあります。

また、最近の研究で、PMSの症状がきつい人と、それほど症状が現れない人との生理前の、血中のコルチゾールや炎症性サイトカインのIL-1βを比べてみると、PMSの症状の強い人で高くなっているというデータがあります。女性の身体は排卵を「炎症」の一つとして受け止めて、このような物質が多く出ているのではないかと言われています。コルチゾールはストレスホルモンと呼ばれ、これが高い状態はストレスが高い状態と言えます。

PMSの治療

西洋医学での治療は、、主に「ホルモン療法」が行われます。月経前に変動するホルモン分泌を一定にコントロールするという治療です。また、他にも精神的な症状の改善に「抗不安薬」や「抗うつ薬」が使用されることもあります。

しかしこれらの方法はあくまで症状を緩和するだけの対症療法にすぎません現代医学では月経前症候群の原因自体がまだ明確でないため、根本的に治療する方法が確立されていません。

現代医学では原因不明と言われるような病気であっても、漢方の考えに基づいた治療を行っていく事が可能です。PMSは漢方では血(血行、ホルモン)の乱れを中心に、気(神経の動き)の乱れ、水(水分代謝)の乱れが影響して起こっていると考え、この中で最も重要な「血の乱れ」、つまり血行不良やホルモンバランスを整えることで改善していきます。

当店では、時間をかけて、問診をさせていただき、一人ひとりの体質を把握しながらその方に合った漢方薬をお選びしています。当店の治療法としては、基本的に、血行、ホルモンのバランス、気血水のバランスを整える漢方薬をベースとして、「炎症」に効果のある「重楼」という生薬を生理前の一週間服用していただく事で、陰陽のバランスを取り、効果を上げています。

「重楼」は中国雲南省の3000m以上の高台で栽培されるユリ科の植物で多年草です。肝経に入り、鎮静、抗炎症、抗腫瘤、鎮痛効果があり、中国では古来より重用されてきました。伝統的には慢性気管支炎やアトピー性皮膚炎、月経異常や精神不安などに用いられてきましたが、最近では、がんの研究で注目を集めている生薬です。

陽邪とは・・・

人間の身体は陰陽のバランスで出来ているといわれ、このバランスが崩れ「陽」が暴走すると炎症体質となり、様々な疾患、精神不安などのもとになります。

このような陰陽のバランスをとる力が「重楼」という生薬にはあるので、当店では上記のような服用方法で、ベースの漢方薬との相乗効果を上げています。

生活習慣で気を付ける事

PMSは生活習慣を改善することにより症状を緩和させることが出来ます。漢方の力で身体の中のホルモンバランスを整えながら、日頃の生活の中では次のようなことに気を付けましょう

カフェイン、塩分をひ控えましょう

カフェインには神経を興奮させる働きがああるので摂り過ぎはPMSの神経的症状を悪化させる可能性があります。コーヒーやチョコレートなど、カフェインを多く含む食品はなるべく控えるようにしましょう

塩分を控えることで体内に溜まっている水分量が減るのでPMSによるむくみを改善することが出来ます。

カルシウム、ビタミンB6の摂取を増やす

カルシウムを十分摂取することで、PMSの身体的、精神的症状が軽減されます。

カルシウムを多く含む、おからやお豆腐などの大豆製品、イワシなどの骨まで食べられるお魚、缶詰などを利用するのも手軽ですね。切り干し大根や、小松菜もお薦めです。

また、ビタミンB6もPMSの症状を緩和させると言われているので、摂取を増やすようにしましょう

ビタミンB6を多く含む食品には、赤身肉、鶏肉、マグロ、バナナ、牛レバー、カツオなどがあります。冷凍すると減少するのでなるべく新鮮なものを取りましょう。ビタミンB6はエネルギー代謝の補酵素として重要なビタミンです。神経伝達のサポートの働きもします。神経伝達物質にはGABAやセロトニン、ドーパミンなどがあり、これらはアミノ酸によって体内で合成されます。ビタミンB6はアミノ酸の代謝とかかわっているため、神経伝達の合成を促進する作用があります。心を落ち着かせたいときに取り入れたい栄養素です。また、ビタミンB6は、エストロゲンの代謝に関わっているともいわれ、ホルモンの働きを整える働きがあります。女性に有り難い栄養素と言えます。

ストレスを上手に解消しましょう

PMSはストレスが高い状況だと症状が強く出ると言われています。知らず知らずのうちにストレスは溜まっていたりしますが、軽い運動や、有酸素運動など体を動かすことや、たまには、好きなことに集中するのも気分転換になります。やらなくてはいけない事から頭が離れなくても、あえて忘れる時間を作ってみましょう

ご自分がPMSだと気づかづにやり過ごしておられる女性も多いのではないでしょうか、社会進出をする女性が増えてきている中、程度の差はありますが、8~9割の女性にこのPMSの症状があると言われています。漢方薬の服用と、養生をすることで、仕事の効率や生活の質を向上することが出来ます。是非、お気軽にご相談くださいませ。

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瘀血に良い生薬、薬膳・・子宮筋腫や子宮内膜症、腺筋症の方に

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  瘀血(オケツ)とは血の巡りがあまりよくないという体質を表します。この体質の人は体の特定の場所が刺すように痛くなる、そして夜になると症状がひどくなるという特徴があります。生理痛がきついとか、頭痛があるとかという症状を持っている方はこのオケツの体質があると言えます。ですので女性の場合は、子宮筋腫や子宮内膜症、腺筋症などの子宮の病気になりやすいと言えます。女性には生理がありますからこのオケツという体質はついて回りやすいです。生理期間が長いとか、量が多かったり、レバーのような塊が混じる人は確実にオケツの体質であると言えます。皮膚はくすみやすかったり、シミが出来やすいという人が多いです。爪や唇、舌の色が少し暗い色になりやすい特徴もあります。これも原因は血の巡りが悪いところから起きています。また、肩や首が凝りやすかいのも、血の巡りが悪くなっていると言えます。また、オケツの人はちょっとしたことでカッとなりやすいところがあります。性格は別として、オケツによってそうなりやすいのです。そしてカッとなって感情的に高ぶると余計にオケツの状態になります。昔の人が「そんなにカッとなると血の道が出るよ」なんて言ってたのは、こういうことだったのでしょう。また、オケツであるということは血液がサラサラではないということなので、生活習慣病の人は男女問わずオケツ体質であるということが言えます。

 また、血はそれ自身で体をめぐっているわけではなく、「気」の力を受けて巡っていると考えますので、オケツと気の滞り(気滞)や気虚は両方起こっていることがあるので冷えや、精神的ストレスにより、気の滞りが起こりオケツになるということも考えられます。

オケツの人は「活血剤」と言われる、血のめぐりをよくする生薬が効果的です。代表的な活血薬には、当帰 桃仁、牡丹皮、川芎, 紅花、延胡索などがあります。オケツは気滞によって起こることも多いので、多くの場合、気のめぐりをよくする生薬と一緒に使われることも多いです。オケツに使われる漢方処方には、桂枝茯苓丸、桃核承気湯、折衝飲、芎帰調血陰、通導散、などがあります。その他当帰芍薬散、加味逍遙散、温経湯なども強くはありませんが、活血作用を持った処方になります。実際のところオケツに使う漢方処方には実証体質のお薬が多く、私としては選薬に苦労する事が多くあります。血虚という虚証の体質もあり、さらにオケツでもあるという方が多いですので、血虚にもオケツにも使う「当帰」という生薬は必ずと言っていいほど使うことが多いです。現代人はストレスも多く神経を酷使しているので江戸時代に作られた原方処方では難しいことが多いのです。ですから、ご相談には時間をかけて、体質に合った漢方薬をお選びするよう心がけています。

また、「瘀血」の改善に良い生薬に「三七人参」という生薬があります。中国では昔「金不換」とも言われ、お金に代えがたい素晴らしい生薬と言われていました。現在では、雲南省の特定の地域で栽培され、日本にも輸入されるようになりました。しかし、栽培が難しい植物のため、少し高価な生薬になります。この「三七人参」は活血作用に優れていて、心臓病、肝臓病、止血、消腫(腫れを抑える)散血(血の滞りを改善する)定痛(痛みを抑える)などの働きがあり、血液を掃除する生薬などともいわれています。自律神経のバランスにも良い働きをします。この「三七人参」は昔からある漢方処方には使われていない生薬ですので(日本に入ってきたのは最近ですから)子宮内膜症などで腹部に血の塊が出来ているような方などには根本的な体質改善の処方にプラスして飲んでいただく事もあります。また、心臓病、肝臓病などの活血のためには欠かせない生薬になっています。

「瘀血」体質に良い食材

イワシ・・イワシは青魚のひとつですが、味は甘味、温性、五臓では脾、肝、腎に入る食材です。気を補って血のめぐりをよくする食材とされています。オケツ体質の人に合う食材です。目の働きをよくしたり、鎮静、脳の働きを高める働きがあります。栄養学的にも、EPA,DHAなどの不飽和脂肪酸が多いので、目の疲れや肩こりにもよく、最近では認知症予防にも良いと言われ、記憶力や判断力を高める効果もあります。また、高脂血症、動脈硬化などにもよく、オケツに良いとされるところです。食べ合わせとしては、パセリなどの香りのよい食材と合わせると気のめぐりもよくなって、相乗効果が期待できます。パセリとパン粉を混ぜて焼く「イワシのパン粉焼き」などおススメです。また、玉ねぎ、にんにくなども血流をよくするので合わせると、相乗効果が期待できます。イワシは温性の食材で血流をよくしますが、オケツ体質の人で、体に熱がこもっているような人は、生の玉ねぎやニンニクではなく、セロリのような熱をとる食材を合わせるとバランスよくオケツを改善してくれます。

玉ねぎ・・玉ねぎは辛味の食材ですが加熱により甘味の食材になります。温性の食材で体を温めます。五臓では、肺と脾に入ります。働きは気のめぐりをよくする、胃腸を健やかにする、また、解毒を助けたり、血のめぐりをよくすると言われます。栄養学的には、血液サラサラ食材として有名です。それはアリシンという揮発性の香りのある成分があるからです。アリシンはビタミンB1の吸収を高めて、代謝を上げる働きがあります。食欲がないときは食欲が出てきたり、動脈硬化や生活習慣病の予防にもよい食材です。生でたべると辛味の成分であるアリシンがたくさん含まれますが加熱をすると甘くなり、アリシンは減ってきます。食べ合わせとしては青魚のカツオのたたきに、玉ねぎをたくさん乗せると、カツオのDHA,EPAと組み合わさって、よい働きがあります。生の魚は体を冷やす働きがありますので、体を温める玉ねぎを組み合わせることで、体が冷えるのを防いでくれるという効果も期待できます。また、茄子も血の巡りをよくしますが玉ねぎと合わせることで温熱のバランスが良くなります。血の巡りをよくするためには気のめぐりをよくするとよいと言われているので、セロリなどと一緒い食べると気と血のめぐりがよくなります。

青梗・・チンゲンサイは甘味、平性で、肝、肺、脾に入りやすい食材です。血の巡りの悪いオケツの方に適しています。チンゲンサイの一番の働きは「活血」という血の巡りをよくする事です。平性という中庸の食材ですが、熱を冷ますことによって、イライラを鎮めたり、不安感を取り除く働きがあると言われています。青菜ですので食物繊維が豊富で整腸作用もあります。さらに脾の働きも高めると言われています。栄養的には青菜一般に言えるように、カロチンやビタミンCが豊富です。動脈硬化、生活習慣病、また、シミや美肌に良く、鉄分も豊富ですので貧血予防にも良い食材です。チンゲンサイはアブラナ科の植物で一般的に血の巡りをよくするのに良いと言われています。他には菜の花があります。菜の花は温性で、体を温め、血の巡りを良くして、苦味があり解毒作用もあります。チンゲンサイは温性ではなく平性で活血作用がありますので、体質で使い分けるといいと思います。食べ合わせとしてはチンゲンサイとニラを合わせて調理すると香りも加わって、気のめぐりも増してくれます。また冷えている方でしたら、生姜やニンニクを加えて調理することで、温めながら活血してくれます。

人間は食べたもので体が作られていきますから、漢方薬だけでなく、食養生を少しでも頭の隅に置いて生活すると体質改善につながります。

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更年期に良い生薬と薬膳

 疲れ、冷え、イライラ、頭痛、不眠、肩こり、ホットフラッシュ、などなど更年期の症状は様々です。西洋医学的には、女性ホルモン・エストロゲンの減少や老化、ストレスによる自律神経の乱れととらえますが、東洋医学ではこのよう不定愁訴は「気」「血」「水」の乱れと考えます。

 車に例えると、「気」はエンジン、「血」はガソリン、「水」は車の調子を整えるエンジンオイルのようなものだと考えるとわかりやすいかもしれません。女性の体の場合特に重要なのが「血」です。生理のたびに血液が失われますので、「血虚」という状態になりやすいです。また、血が滞ると「お血」という状態になります。またエンジンに当たる「気」が虚しても、疲れやすかったり、やる気が起こらなかったりして、血を引っ張るエネルギーも不足した状態と言えます。

 まずは更年期の症状を改善するために、「血虚」に良い生薬と薬膳を考えていきたいと思います。

「血」とは

漢方では「血」は単に「血液」を指しているのではなく、血液の循環や血によって現れる機能の総称を言います。具体的な働きとして、「体に栄養を運び、体を潤す」「ホルモン分泌を調節する」「精神を鎮める」などがあります。そして「血虚」とはまず、血が不足した状態と言えます。血虚の原因としては、栄養不足、過労、睡眠不足、月経過多や出血などがあります。血虚になると、潤いや栄養が足らなくなるため、肌の乾燥、髪のパサつき、爪が割れやすいなどの美容の悩みのほかに、疲労感、冷え、めまい、ふらつき、目のかすみ、疲れ目などの症状が現れてきます。また、ホルモンバランスの乱れや精神がうまく鎮められずに、月経異常、不安感、イライラなどの症状が現れてくるのが特徴です。ですから、女性にとって「血」の状態を整えるということは、更年期にもとても重要なのです

女性にとって重要な生薬「当帰」

私は「当帰」という生薬が女性にとってもっとも重要な生薬と考えています。ほとんどの方にこの「当帰」を含む漢方薬を飲んでいただいています。「当帰」は婦人科の主薬と言われ、臨床でも最も頻用される生薬です。血を増やす、「補血作用」、月経異常を改善する「調経(ちょうけい)作用」痛みを止める「止痛作用」、便を柔らかくして排便しやすくする「通便作用」があります。

「当(まさ)に帰るべし」

 この言葉は、当帰の名前の由来と言われています。中国では以下のような伝説が伝えられています。

「仲の良かった一組の夫婦がいました。しかし、妻は病弱で、実家に帰って療養することになりました。悩んだ妻は知人から教えてもらった薬草を飲み続けました。すると元気になって、無事に夫の元へ戻ることが出来、”恋しい夫よ当(まさ)に我が家に帰るべし”と言ったことから、当帰という名前が付いたとされています。

名前の由来には諸説ありますが、いずれの説も妻が体調を回復して、夫婦仲もよくなるという点で共通しており、婦人の良薬として認識されていたことがわかります。

 私は、この「当帰」の香りが大好きで、煎じ薬を調合するときにはいつもこの「当帰」の香りに癒されています。セリに似たような香りがします。

当帰は西洋では「Angelica」と呼ばれ昔から使われているハーブです。この語源は「Angel」つまり天使のように婦人の諸病に効く聖薬という意味の他、天使のような子宝にも恵まれるという意味もあるそうです。なので、当帰は西洋でも東洋でも同じような効用があるとして用いられてきたのですね。西洋でも更年期の活力減退などにも使われ、最近では、記憶力の低下を防ぐのに効果があると話題になっているようです。日本でも血流を改善する当帰は脳の血流改善にも効果がある言われています。

 

​次に、女性にうれしい生薬「阿膠」

阿膠はロバの皮などを煮詰めた膠(にかわ)で健康をサポートする和漢素材として古くから用いられてきました。阿膠には「補血作用」の他に、不正器出血などを止める

「止血作用」、また体を潤して、慢性病や過労などで体液が不足した状態を改善する「補陰(ほいん)作用」があります。

この阿膠の本来の作り方は、中国山東省の山奥に湧く澄んだ水を用いて作られ、その水は不純物(アクなど)を取り除くのに適したミネラルを含んだ比重の重い硬水で、その水を用いて、ロバの皮のみを丹念に煮詰めて作られます。近年阿膠の需要拡大に伴い、まがい物が多く出回っているようですが、本来この山東省で伝統的な作り方をされた阿膠のみが本物の阿膠と言えます。

阿膠の働き 「補血」「滋陰」「潤燥」「止血」

「補血」

阿膠には白血球、赤血球などの血液成分を増やす事、血液の循環機能を高める事という働きがあり漢方では「女性の一生は血が身の根本となり、一生血にまつわり、頼るもの」と考えられています。月経、妊娠、出産がすべて血と関係していることからも、女性にとって血液をよくすることは非常に重要であると言えます。

「滋陰」

滋陰とは「補陰(陰を補う)」「養陰(陰を養う)」「益陰(陰をます)」の3つの作用の事です。陰というのは体内で、精、血、水を指します。40歳を過ぎると、陰の気が半分になり、次第に減ってきます。中国の古代漢方理論書「黄帝内経」に「陰を滋養する者は長寿」とあることからも“滋陰”は大切です。更年期には特に。

「潤燥」

潤燥とは体の内外を潤す働きの事です。身体の内側が潤うと

便秘、関節の痛み 喘息、息切れ、空咳などの改善

からだの外側がうる潤うと

アトピーや乾燥によるカユミ、 あかぎれ、たるみ、カサカサ、肌のハリ、ツヤ、髪のパサパサなどの改善

止血」

生理の不正出血、妊娠中の不正出血、外傷による出血

などに対して働きます。

世界三大美人の一人である楊貴妃。「楊貴妃は化粧を洗い流した後でも、ハスの葉に落ちた雨が留まることができないくらいのツルツルした肌である。」と大昔の文献にも記されているほど美肌だったらしい。楊貴妃は「阿膠」を愛用していた。でも、それは内緒にしていた。「私はこっそりと阿膠を服用しているが、あえてそのことは言わずに、私は皇帝のため美しく生まれてきたのだ」と言っている、という文献が存在します。

その他にも、阿膠は西太后が不妊治療に使用し、のちに無事出産するなど、美容のみならず婦人科系の病気に良く用いられてきました。

つまり阿膠は女性の美しさを保つために役に立つのだ。ということは更年期以降の、老化を遅らせるための効果があると言えると思います。さらに、免疫力を高め、疲れを回復し、デトックスする働きもある。

実際は更年期に限らずすべての年代の女性の皆さんに飲んでいただきたい生薬です。特に「当帰」との組み合わせにより相乗効果を発揮して、女性の強い味方となります。

血虚に良い食材

血を増やす食材食材を取り入れましょう

人参、ホウレン草、レンコン、クルミ、プルーン、ブルーベリー、黒ゴマ、黒きくらげ、ひじき、イカ、タコ、イワシ、羊肉、牛肉、鶏肉、レバー、ナツメ、などが血虚に良い食材とされ、薬膳にも取り入れられています。

薬膳レシピとしては、”生の黒きくらげと卵の中華炒め”や”レバーの赤ワイン煮”などがおススメです。

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子宮腺筋症と体質改善

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 女性にとって、生理痛は辛いもの、左のイラストは油汗が出るほどの痛さに辛そうです。激しい生理痛が起こる疾患として挙げられるのが、子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫です。この中でも特にきつい生理痛を起こすのが、子宮腺筋症です。子宮腺筋症とはどのような病気なのでしょうか?これは、本来子宮の内側に存在しているはずの子宮内膜が、子宮の壁の中(子宮筋層内)に侵入する疾患です。子宮筋層内に子宮内膜が入り込んでしまうと、子宮の壁の中で出血が起きてしまいます。それにより、本来、しなやかなはずの子宮の筋肉が硬く肥厚してしまうので、様々な症状の原因になります。

 原因は出産や流産、あるいは手術などの機械的刺激により子宮内膜が子宮の壁(筋層)に入り込んでしまう、または子宮内膜症の病変が、子宮の壁の中に発生してしまう、ということによります。子宮内膜症は、子宮内で出来る内膜がほかのところで起こることによります。卵巣に起こることが多いですが、腹膜やダグラス窩などその周辺に起こることもあります。卵巣で起こるとチョコレート嚢胞と呼ばれます。その子宮内膜が子宮筋層内に起こるのが子宮腺筋症。子宮内膜症と同じように原因がはっきりわかっていません。しかし、更年期になってくるとホルモンの低下に伴い症状が治まってくることから、女性ホルモンが関わっていることは間違いないようです。後発年齢は30歳代~40歳代の間です。

 症状としてはとにかく生理痛が激しい、子宮内膜症も生理痛がきついですが、これらの病気の中で最も生理痛がきついと思われます。生理の直前から骨盤の痛みが間欠的に起こります。脂汗が出るほど痛く、鎮痛剤をのんでも仕事に行けないという人もあります。子宮腺筋症と不妊の関係性はよくわかっていませんが、着床しずらくなると言われています。また、流産や早産、破水、産後の大量出血などのリスクが高くなると言われています。子宮腺筋症の方の場合、子宮が硬くなっている事が多く、子宮が大きくなっていくことに抵抗し、早産になりやすいようです。妊娠後半から出産まで子宮収縮抑制剤を服用され、やっとの思いで出産されるという方も多いようです。

 西洋医学での子宮腺筋症の治療法は、症状の強さや、妊娠希望の有無、年齢などによって異なるようですが、当店のお客様では、女性ホルモンの分泌をゆるめて、卵巣機能を抑制し、子宮内膜の増殖を抑える目的でジェノゲストというお薬を処方されておられる方が多いです。しかしこのお薬は不正出血が起きたり、吐き気がしたり、また更年期のような症状(ほてりや頭痛、肩こり、めまい)が起きて続けることが困難な方も多いようです。当店にも、お薬が飲めないので何か漢方薬はないですかとご相談されることがあります。その他、ジェノゲストなどのお薬が飲めない方や年齢や症状の強さによっては手術を勧められることもあるようです。

 漢方では、子宮内膜症や子宮腺筋症は、いずれも女性ホルモンのアンバランスや、血液の滞りが原因と考え、まずはこの血液の滞りを除去するところから考えていきます。そして、漢方薬としてはトウキ、センキュウ、シャクヤク、ボタンピ、トウニンなど血液の滞りをよくする生薬に加え、エンゴサクやゴシツといった痛みに効く生薬が配合された処方を飲んでいただく事が多く、さらにはその方の体質に合った生薬を合わせて漢方薬をお選びしています。この病気は錠剤や散剤などのエキス剤では改善に時間がかかることが多いので、当店で煎じ代行している「煎じ薬」をお勧めしています。やはり、エキス剤との効き目の違いを大きく感じる疾患です。2~3か月の服用で少しずつ、痛みが和らいで来られるお客様が多いです。その上、半年、1年と継続していただくと、新たな子宮腺筋症の発生も防ぐことが出来、妊娠を希望されているお客様には、妊娠しやすい身体づくりのお手伝いが出来ています。この病気は体質改善をされながら、妊娠することが出来ると、その間と授乳中は生理が起こらないため、その間もしっかり漢方薬を飲んでいただく事で、体質が変わり、子宮腺筋症の体質が改善することもあります。このような生理にかかわる病気は「漢方薬」がお役に立てる分野です。西洋医学では、痛み止めやホルモンの働きをおさえたりすることで治療し、対症療法しかなく、お薬の副作用も気になるところです。

若いときから、生理痛があり、学業などに支障をきたすようでしたら、早くから漢方薬を飲んでいただく事で、30代くらいになってからのこのような病気を防ぐことが可能になることも十分考えられます。「生理痛はないのが正常」なのです。最近では生理痛がない人よりもある人の方がずっと多いということです。生理が始まったた時からずっと生理痛はあるものと思い、鎮痛剤をのんで過ごしていたなんて、本当にもったいないと思います。漢方薬の継続で生理痛が起きない体質に変わることは十分可能です。生理痛がない人でも、漢方薬を飲んでおくことで、女性の生活を豊かにを変えていくことが出来るとさえ思っています。漢方薬は美容にもとても良いのですから。生理が始まる年頃、妊娠出産の前後、更年期の時期には是非、漢方薬を服用して、身体を整えておかれることをお勧めします。「漢方薬は女性の強い味方です!」

 子宮腺筋症で苦しい思いをされている方がおられましたら、漢方薬という強い味方があるということを知っていただいて、是非お気軽にご相談いただけたらと思います。ご相談お待ちしています。

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更年期障害と漢方薬

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  更年期の時期に様々な症状でご相談に来店されます。更年期障害はなぜ起きるのでしょうか?実はそれにはメカニズムがあります。更年期には卵巣の機能が低下し、卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)の量が急激に減少しホルモンバランスの乱れが起こります。これに反して、エストロゲンの分泌を調節している脳にある視床下部では、エストロゲンを分泌するよう卵巣を刺激します。ところが、機能が低下した卵巣はその刺激に反応できません。このような状態を繰り返すうち、視床下部は混乱状態に・・・・さらに視床下部は、身体の様々な機能を調整する自律神経の指令室でもあるため、この混乱が自律神経にも伝わり、自律神経のバランスも崩れてしまいます。その結果、心と体に様々な症状が現れてしまうのです。

 早い人では、40代の半ばごろから、何となく体調がすぐれない、イライラする、急にのぼせたり汗が出てくる、頭痛や肩こり、憂鬱になる、寝つきが悪い、夜中に目が覚めるなどなど、様々な症状が現れます。「もしかして更年期❓と思いながら、悩んでいる人はいませんか?更年期の不調は約80%の女性が経験すると言われています。

 更年期は閉経前後の5年~10年くらいの期間を指します。そしてその更年期の症状はなんと200種類以上に渡ると言われています。

更年期の主な症状

心の症状 落ち込み 憂うつ イライラ 集中力低下 無気力 不眠 不安感

身体の症状 のぼせ 肩こり 発汗 頭痛 冷え めまい 動悸 吐き気 腰痛 疲労感 関節痛

医療機関での更年期障害の治療は、薬物治療であるホルモン補充療法、漢方薬、抗精神薬などがあります。

ホルモン補充療法は、減少した女性ホルモン(エストロゲン)をホルモン剤などによって補う方法です。エストロゲンの低下は更年期の症状を引き起こす要因であるため、理には適っていますが、長期使用による乳がんのリスクの上昇、不正出血、血栓ができやすくなると言った注意が必要な場合もあります。漢方薬は「加味逍遙散」「桂枝茯苓丸」「当帰芍薬散」が婦人科の三大漢方としてよく使われます。胃腸の弱い人には不向きであったりすることもあり、また現代人は一昔前と比べて全体的な体力が低下していることから、この3つの処方では対処できないほど複雑な状況になっています。また、更年期による心の症状が重いときには、抗うつ剤、抗不安薬、睡眠導入剤が処方されることもありますが、日常生活が送れないほどの症状でない限り、期間限定の症状ですから、これらの依存性のあるお薬は飲みたくないという方も多いようです。

当店での更年期の漢方薬のご相談

女性の更年期にはには是非当店の漢方薬をお役立ていただきたいと考えています。漢方薬は更年期などの女性のホルモンバランスを整え、血流を改善して冷えを取り、腎虚と言われる老年期を快適に迎える準備をするのに大変適しています。まず当店では、お一人お一人の症状を詳しくお聞きして、病歴なども参考にさせていただき、その方がどういった体質であるかを漢方的に判断させていただくところから始めます。そして何より胃腸を大切に考え、食事が美味しく食べられることを重要視します。そのうえで、更年期の期間を少しでも快適に過ごせるよう生薬の特性を考えながらお薬をお選びします。もちろん「煎じ薬」が効果が良いですし、お選びする生薬の幅も広がります。しかし錠剤や散剤での選薬も吟味してお選びさせていただきます。漢方薬は最初のうち、「効くのかしら」と不安に思われる方も多いですが、続けていくうちに、「そういえば最近イライラする場面が減った」「やっぱりホットフラッシュは起きるけど以前ほど激しくない」と症状を忘れるようになる方が多いです。漢方薬はとにかく継続が大切です。まずは血液が入れ替わる4か月を目標に始められるようお勧めしています。

更年期は老年期への準備をする時

当店では、更年期のご相談に来店されると、これから少しずつ腎虚の事も考えていきましょうというご提案をしています。「腎」とは西洋医学でいうところの、「腎臓」だけでなく、泌尿器系、生殖器系、を意味し、父母より受け継いだ生命力をも意味します。人の成長、発育、生殖に影響を与える生命エネルギーを「腎気」と呼びます。「腎気」加齢により減少すると考えられ、腰痛や骨粗しょう症、脱毛や白髪、難聴や耳鳴り、皮膚の乾燥、カユミ、排尿障害や尿失禁、四肢のだるさや冷え、はいわゆる「腎虚」と呼ばれる症状と考えています。このような症状が女性では更年期以降現れてきます。骨粗しょう症は更年期から注意が必要なことは皆様もご存じだと思います。当店では、更年期のご相談時にこのような症状の予防も始めていかれることをご提案しています。腎虚で有名な処方と言えば「六味丸」「八味地黄丸」「牛車腎気丸」「杞菊地黄丸」などがありますが、これもまた、胃腸に負担がかかることも多く、万人向きではない処方と言えます。胃腸が問題ない人でがっちりした男性などは、これらがよく効いて、とても喜ばれることがあります。女性の更年期の時期には、更年期にお選びする漢方に加えて、更年期に良い生薬の「トウネズミモチ」や失われていく潤いをと持つため、ホルモンの働きを高るために、「地黄」という生薬を胃腸に負担のない形でお勧めしています。さらに、楊貴妃や西太后が美容と健康のために密かに飲んでいたと言われる「阿膠」をお勧めして、老年期を美しく健やかに過ごせるよう準備をされるようご紹介しています。「阿膠」は山東省で驢馬の皮とその地方の水から作られた本物の阿膠を選んでいます。滑らかな体の動き、艶やかな髪、聡明な思考力が続きますよう応援させていただきたいと思います。女性が更年期以降も元気で楽しく過ごせますよう、是非お気軽にご相談ください。                          お問い合わせはお気軽にこちらからどうぞ https://www.kanpou-oomoto.com/contact/forms/index/1 オンラインショップはこちらから

PMSとイライラ

202131612588.png みなさんこんにちは。今日は、世の中の女性の8割近くに症状が出ると言われている「月経前症候群 PMS」の特にイライラについてお話ししたいと思います。PMSにはいろいろな症状があり、例えば、頭痛、下腹部痛、胸の張り、ニキビ、そして多いのが、突然イライラして近くの人に怒ってみたり、集中力がなくなって仕事でミスが多くなったりという症状です。中には、自覚していないけれど、周りの人が気づいているということも多いですのではないでしょうか。本人は職場の人間関係や夫や子供の悩みで、ストレスが溜まっているせいだろうと思っている人も少なくないと思います。しかし、PMSである可能性もあります。PMSの症状や強さには個人差があり、同じ人でもその時時で、違うこともあります。PMSの知識がなく、うつ病だろうかとかと悩む人も多く、不安になり症状が強く表れることも考えられます。それは大変不幸なことだと思います。PMSは、出産のためになくてはならない重要な身体の働きの産物です。その働きが安定していることの現れなので、決して悪いことではありません。身体の中で起きていることに向き合えば、穏やかに過ごすことができるかもしれません。

代表的な心理的症状 

〇情緒不安定になり涙もろくなる 〇家族や友人、恋人とけんかをしやすくなる   〇無気力になる  〇子供にきつく当たってしまう   〇理由もなくゆう憂鬱になる  〇感情的になりやすく、暴言をはきやすくなる  〇ちょっとしたことで死にたくなるほど落ち込む   〇集中力、判断力が低下する   〇イライラしやすくなる    〇無性に整理整頓がしたくなる  〇否定的、悲観的になる   〇衝動買いをしやすくなる      〇妙に食欲が増す        など

 いかがですか?思い当たる症状がありませんか?日常生活に支障をきたすほどの強い症状が出る人は、婦人科などへの相談も必要かもしれません。PMSの中で、特に心理的症状が強い場合は「PMDD Premenstrual Dysphodic Disorder」と診断されます。日本語では、「月経前不機嫌症候群」などと呼ばれています

PSM PMDD の原因は??

PMSもPMDDも女性ホルモンによるものだと言えます。エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の急激な増加や減少によるものだと言われていますが、最近では、生理直前のプロゲステロンの急激な減少によるものという説が有力です。プロゲステロンは妊娠した時に、子宮内膜を受精した卵細胞が着床できる、ふんわりとした柔らかい層に変える働きをするホルモンです。受精した卵細胞が着床しなかった場合に、この柔らかな子宮内膜は解体され、受精しなかった卵細胞とともに排出されます。これが月経というわけです。この時期にプロゲステロンの濃度が急激に減少します。この時現れるのがPMSやPMDDというわけです。それでは何故このホルモンの変化で、イライラや情緒での症状が出るのでしょうか。それにはプロゲステロン受容体が関与していると言われています。プロゲステロン受容体は、いろいろな動物で全身に存在していると言われていますが、女性では情動をつかさどる大脳辺縁系で最大の分布になっています。脳のこの領域は心理学者たちが「怒りと暴力の領域」と呼んでいるところです。この怒りの反応はPMSではよく知られており、突然の怒り、抑えられない苛立ち、気分の変動を伴い、PMSの症状の中でも最もよくあるものの一つです。プロゲステロンはまた、ドーパミンやセロトニンの経路にも含まれています。ドーパミンやセロトニンは、PMSのもう一つのよくある症状である抑うつに関係していることがわかっている物質です。このように女性のPMSやPMDD の症状は明らかにプロゲステロンというホルモンとその受容体が関わっているということがわかります。女性の身体は必然に近いほど、PMSの症状が起こるべくして起きているのだということを理解してほしいと思います。誰にでも起きうることで皆さん、程度の差はありますが、その時をしのいで乗り越えています。自分だけがおかしいと思わずに対処できると、少しは心が軽くなるのではないでしょうか。とは言え、はっきりとは解明されていないところに、女性の身体の神秘性を感じます。漢方薬は経験値から、PMSのイライラや憂鬱などつらい症状を軽減しています。作用機序などははっきりしていませんが、漢方薬の中には女性のために役に立つものがたくさんあり、是非そのことを知っていただき、女性がイキイキと楽しく暮らしていけるお手伝いが出来たらと、いつも思っています。ただ、漢方薬ならば何でも効くというわけではなく、自分の体質に合ったものを飲むことがとても重要です。貴方に合った漢方薬をお選びするのには、しっかりご相談させていただく必要があります。

私も振り返れば、若いころ、なんであの時あんなに腹が立ったのだろうと思うこともありました。実は、私の母親は、時々寝込んだり、頭痛薬を飲んだりしていましたし、突然に怒り出すことがありました。昔のことですから、女性の社会進出も難しい時代で、家庭と子供が生きがいといったところだったと思います。そんなことも影響してか、時々機嫌が悪かったり塞いだりしいました。多分それは女性特有のPMSやその後の更年期障害だったのだと思います。そんな母親を見ていましたから、成人してからは、母親のようになるのは辛いなあと思っていました。しかし幸運にも漢方薬と出会って、今のような仕事をすることが出来るようになり、それからは、その時その時に合わせていつも漢方薬を飲んでいます。そのおかげか、30歳からは生理前の症状で困ったことはなく、生理痛も感じたことはなかったです。更年期もいつの間にか通り過ぎてしまいました。私は漢方薬が好きなので、症状がないときでも、女性のための漢方薬や美容のための漢方薬などを常に飲んでいます。今は老化を遅らせ、美容に良いと言われる漢方薬を続けています。

本当に「漢方薬は女性の味方」なのです。お気軽にご相談いただけると嬉しいです。コロナ渦の中、お電話でのご相談もお受けしていますし、メールでも詳しく症状やそのほかのお身体の状況を教えていただければと思います。よろしくお願い申し上げます。

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漢方薬と副作用

202125162240.jpeg 漢方薬には副作用がない?自然の生薬で作られているお薬ですから、食べ物の延長のようなイメージで、漢方薬には副作用がないと思いたいですが、そうではありません。漢方薬にも副作用や、合わないお薬を飲んだ時に体調を悪くすることがあります。

 まず、漢方薬について正しい理解をする必要があります。まず東洋医学による漢方薬の選薬は「病気ではなく病人をみます」人そのものに主体を置いて、全体のバランスをよく見るところから始まります。それとは逆に、まず病気をみて、病気に主体を置き、検査値などのミクロな視点で分析をし治療をする西洋医学とは全く違う治療法なのです。ですから、西洋医学的な病名で、漢方薬を選薬すると、間違いを起こして体質に合わないお薬を飲むことになり、よくない反応が起こることがあります。これは副作用とは言わず、選薬が間違っていたということです。ですから、副作用と、間違った処方を飲むことによる悪い作用とは分けて考えなければいけません。漢方の世界には、「陰・陽」というものがあり、漢方で治療するということはこの「陰・陽」のバランスをとるということになります。簡単に言えば、温めて治すべきか、熱を冷ますべきかという感じです。年を取っていくということは、身体はだんだんと温める力を無くしていきます。年を取るにつれ「陰」に傾いていくと言えます。しかし、これは人によりかなり差があります。一方、子供は陽気に満ちていますから、風邪をひくと熱が高くなります。そして熱にも強いですね。また、よく炎症を起こしてノドが腫れたりする人は陽気が強いと言えます。しかし、最近の子供たちの中には、とても冷えている人もいて、陰陽が錯雑しているので、しっかり問診する必要があります。そして漢方には「虚・実」という判断があり、字のイメージからわかるように、「虚」とは体質が弱い、「実」とは比較的体質が強くて、余分なものが溜まっているイメージになります。「虚」の人は元気がない、栄養がない、潤いが少ないなど不足しているイメージです。ですから、元気(気)や栄養を補う処方を選ばなくてはいけません。一方「実」の人は割と胃腸も強く、しっかり食べて、便秘気味だとしても、ちょっときつい便秘薬も平気で、便が出るとすっきりするというような人のイメージです。そのような人には、血の滞りを改善して便から溜まっているものを出すような治療法が適しています。このような治療を「寫法」と言います。このように漢方で身体をよくすることを考えるときには「陰・陽・虚・実」が最も重要になります。抽象的でわかりにくいですが、漢方を勉強した人には、それを判断するポイントがわかっていますから、時間をかけてこの判断を間違わないようにすることを心がけているというわけです。西洋医学の検査ではこのようなことは何もわかりません。西洋医学で同じ病名のついた人でも、漢方薬局で相談すると全く違うお薬を飲んでいるということはしょっちゅうあります。例えば以前、医療用の漢方薬で、医師の処方された「小柴胡湯」とインターフェロンの併用で、間質性肺炎が起きたと話題になりました。これは、さも漢方薬で副作用が起きたかのように報道されてしまいましたが、使い方の間違いによるところも大きいです。「小柴胡湯」という処方は「少陽病中等証」(病気が陽性反応を起こしていて、まだある程度体力のある人)の人が飲むべき処方です。なのに、あのころ使われいた小柴胡湯の量からすると、肝硬変や高齢者にも使われていたと思われます。このような人は「少陰病虚証」(体力が低下して病気が陰性の情勢になっていて温めて治す必要がある人)ですから、小柴胡湯は病気を攻めるのでかえって悪くなってしまいます。このような人が「間質性肺炎」を起こしたと思われます。オウゴン、柴胡、半夏などによるとされていますが、はっきりしていません。証を間違えて使ったことの原因が大きいと思われます。あれから「小柴胡湯」が悪いお薬になってしまったような気がして、悲しくなりました。漢方的証を見極めて、合った人が飲めば素晴らしいお薬です。自分によく効いたからと言って、同じ病気の人に自分のお薬を分けてあげるといったことは、間違いのもとになります。漢方薬を飲むときには、漢方薬に精通した医師や薬剤師に相談されることをお勧めします。

それでは漢方薬に使われる生薬の中でも注意すべき生薬についてお話したいと思います。

まずは麻黄という生薬

 皆さんは漢方薬や風邪薬でスポーツ選手がドーピング反応で陽性になるというお話を聞いたことはないでしょうか?それはこの生薬の成分「エフェドリン」のせいなのです。このエフェドリンの構造が覚せい剤の「メタンフェタミン」と極めて似ていることに由来します。作用としても、「エフェドリン」は「メタンフェタミン」ほどではありませんが、中枢神経・交感神経に対して刺激する作用があるのです。この麻黄は最もポピュラーな漢方薬ともいえる「葛根湯」に含まれている生薬です。この麻黄は交感神経を刺激しますから、眠気が覚めて、シャキッとしたり、汗が出てきたり、動悸がしたり、精神が興奮したりするようなことがあります。ですから、心臓病を持っているひとや、高血圧の人、糖尿病の人は本当は飲むべきではない生薬です。私も、背中がゾクっとした時などは飲むことがありますが1日に3回も飲むと夕方には少し手が震えてきます。コーヒー好きの人が一緒に飲むと本当に手が震えますよ!葛根湯のほかにも麻黄の入った漢方薬には「麻黄湯」「小青竜湯」などがありますが、「小青竜湯」はこれからの花粉のシーズンにはよく売れていますから気を付けてくださいね。そして某メーカーがよく宣伝をしている痩せるための漢方薬「防風通聖散」〇ッ〇アポSにも多くはないですが入っています。これは葛根湯や麻黄湯のように短期間飲むお薬ではないですから注意が必要です。合わない人が続けていると、気持ちの悪い汗が出るようになったり動悸がしたり下痢が続いたりします。これにはさらに「大黄」という便を出す生薬が入っていますから、よっぽど「実証」(体力が充満している人)で便秘薬も平気、心臓も強い、という人が飲むお薬になります。現代ではこのような「実証」の人は少なくなってきていると感じていますので、相談せず気軽に手に取って買われている人は、大丈夫だろうかと心配しています。漢方薬には配合生薬が書いてありますので、麻黄という生薬が含まれていたら、よく相談をして、飲まれることをお勧めします。

次に「大黄」という生薬が入っていたら、これは便を出す働きがある生薬です。下痢気味の人や、便秘をしていない人は続けて飲まないで下さい。

それから、胃に負担をかける可能性のある生薬のご紹介です。気を付けた方が良いのは「地黄」「山茱萸」「オウゴン」「山梔子」などがあります。これらの生薬配合のものも、漢方を勉強している薬剤師に相談しましょう。「地黄」は「八味地黄丸」などに配合されていて、生薬をそのまま粉末にして、丸薬にするという製法をとっています。その場合、地黄の末は少し胃にさわります。さらに「山茱萸」も生薬末で配合されているので、「八味地黄丸」は胃や腸の弱い人には不向きということになります。この「八味地黄丸」は夜間頻尿や足腰の弱りなどにはとても良い処方なので、少し生薬の配合を変えた製品や、丸薬ではなく煎じたエキスを製剤化したものをお勧めしています。

最後に漢方薬に含まれる生薬で副作用と言えば「甘草」という生薬で起こる「偽アルドステロン症」という副作用があります。写真の生薬は甘草を刻んだものです。症状は、むくみ、血圧上昇、低カリウム血症による痙攣などです。この症状は甘草の量に比例して発現しやすくなります。ほとんどの漢方薬にはこの甘草が配合されていますが、少量なので問題ない事が多いです。特に多く含まれている処方は「芍薬甘草湯」です。最近、こむら返りが起きるお年寄りに医療機関で処方されていますが、この処方は甘草の量がかなり多いので注意が必要です。その他には、「排膿散」「排膿散及湯」「炙甘草湯」などがあります。またステロイド薬のプレドニンとの併用やグリチルリチンの併用でも起きやすくなります。また、食品添加物の甘味料として甘草由来のものが使われていることが多く、重なることで、この副作用が起きやすくなります。「芍薬甘草湯」はこむら返りの原因を解決するものではなく、漢方でも頓服のような飲み方をする処方ですから、毎日飲むのではなく、ベースとしてこむら返りが起きている血行不良などの原因を改善する処方を継続しながら、頓服的に服用する飲み方がベストだと思います。

まだまだ漢方薬をを飲むうえで注意が必要なことは、たくさんありますが、重要なことは、ネットの情報や広告の文句で自己判断するのではなく、漢方を熟知した専門家に相談をして服用する事だと思います。

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子宮筋腫と食事

2021123133335.png​子宮筋腫とは 

 婦人科疾患の中で、子宮筋腫は最も多い疾患と言われ、30歳以上の女性の20~30%の人が持っていると言われています。どちらかと言えば、良性の婦人科疾患で、近年増加傾向にあると言われています。子宮は筋肉で出来ていますが、その筋肉から発生する良性の腫瘍のことを子宮筋腫と言います。筋腫はできる場所によって左の図のようなタイプに分類され、それぞれ症状も違ってきます。

 子宮筋腫ができる原因ははっきりとはわかっていませんが、女性ホルモンである、エストロゲンが関与しているということは確かなようです。そのため、エストロゲンが分泌さていない初潮前の女性には見られませんし、閉経後の方では新たに筋腫ができることはありません。また、筋腫がある方でも、閉経すれば、ある程度小さくなっていきますので閉経前では支障がなければ治療する必要はないのです。

子宮筋腫の症状は、筋腫の位置が内腔に向かうほどひどくなります。主な症状は、月経時の出血量の増加や貧血、腹痛、腰痛などです。出血量が多くて貧血になるという方もおられます。症状が強くて、生活に支障をきたすような方は手術などの治療を勧められます。また、子宮筋腫が不妊の原因になることもあります。しかし子宮を全摘したのでは、妊娠が望めなくなりますので、最近では、筋腫のみを切除する、子宮筋腫核手術というのも行われています。

 子宮筋腫は増加の傾向にありますが、その背景としては、女性ホルモンにさらされる期間が長くなったことが考えられます。昔は一人の女性が5人も6人も出産していた時代がありました。しかし、現代は1人や2人の人が多く、生涯出産を経験しない人も増えてきています。

 一人の赤ちゃんを産むことで、およそ2年間の無月経期間が生まれますので5人産むと生涯で10年間、エストロゲンにさらされない時期があるということになります。同じ婦人科の病気である「子宮内膜症」も同じことが言えます。

子宮筋腫があるからと言って、必ず婦人科での治療が必要というわけではなく、筋腫があることで起こるひどい生理痛や貧血などがあり日常生活に支障をきたすような人が対象になります。

子宮筋腫の原因は西洋医学的にはわかっていません。大きくなる原因としては女性ホルモンのエストロゲンが関与しているということです。ただ遺伝的要素は指摘されていますが、できる人とできない人との違いは分かっていません

気になるところである、子宮筋腫は悪性化(ガン化)するのかするのかどうかということですが、現在の統一見解では、、子宮筋腫は悪性化しないと言われています。子宮筋腫と同じく子宮平滑筋が原発と言われる腫瘍に子宮筋肉腫と言われるものがありますが、これは子宮筋腫が悪性化したものではないと言われています。子宮筋腫に似ていますが、元々別の疾患だと言われています。

 子宮筋腫は悪性化しないことがわかっていますから、症状がなければ、経過観察でいいと思われます。が子宮筋肉腫であるかどうかは医師の内診などで、疑いがあると言われた場合はしっかり検査してもらいましょう。子宮筋肉腫はかなりまれな腫瘍と言われていますが、悪性度の高い腫瘍と言われています。

子宮筋腫の食事療法は漢方の考えを取り入れてみる。

 まずは冷えないように「体を温めることを考える。」子宮筋腫は漢方薬で血流を良くして、身体を温め、水分代謝を整える事で小さくなる方がたくさんおられます。そして「便通を整えて、骨盤内のうっ血を改善する」、「適切な運動により血流をよくする」筋腫は慢性疾患であり、生活習慣との関りは大きいので、これらの「生活療法」の実践は大変重要です。実際の効果も決して小さくありません。

食事療法

 まずは、動物性脂肪を減らしましょう。エストロゲンの材料になりやすいのは動物性脂肪です。脂っこい食事、特に肉類はバランスをとって食べましょう。

そして、便通をよくするような食物繊維の多い食事を心がけ、便秘を改善しましょう。食物繊維には、エストロゲンを吸収して排出してくれる働きもあります。

身体を冷やすような食事を控え、温める食事を多くとるようにしましょう。

 特にお勧めなのが、大豆です。大豆にはバイオフラボノイドという物質が含まれていて、これは私たちの体内で作られるエストロゲンに比べるとはるかに体に対する作用が弱いものです。(合成エストロゲン=ホルモン剤に比べると5万分の1の影響力しかない)しかし、実際に食事の一部として摂取されると、体内で産出されたエストロゲンと競合して、細胞内のエストロゲンレセプターに結びつこうとします。体に対する影響力の小さい植物性エストロゲンががより多くのレセプターを占拠すれば、エストロゲンによって引き起こされる作用(筋腫の増大や内膜組織の増殖)をある程度抑制することができるのではないかという考えも成り立ちます。逆に更年期には、大豆を摂取することで弱いながらもエストロゲン作用を持っているので、更年期症状を緩和するのに役に立つのではと言われています。

その他、ビタミンBやビタミンEを含む食品は肝臓の働きをよくするためエストロゲンの働きを下げるのに役立ちます。特にビタミンB6は炎症を鎮め、筋肉をリラックスさせる作用を持つタイプのプロスタグランジンの産出にも必要とされ、月経痛を和らげてくれます。また、カルシウム、マグネシウム、カリウムを多く含む、小松菜やブロッコリー、小魚などはPMSや生理中のむくみを和らげてくれます。

 避けた方がよい食品は、肉類、乳製品があげられます。これらの食品には筋肉を収縮させる働きを持つ、F2αプラスたグランジンというホルモンのもとになる脂肪酸が含まれています。したがって、特に内膜症の方の場合、子宮の筋肉の収縮によって引き起こされる月経痛や炎症を悪化させる可能性があります。肉類や乳製品をある程度減らすだけでも、長期間続けると効果が出てくるというデータもあります。

 また塩分の多い食品は体のむくみを引き起こします。アルコールは肝臓のエストロゲンの代謝を弱めますので避けた方がよいでしょう。

基本的に体を温める食品を中心に、肉類や乳製品を控えるとよいでしょう。

身体を温める食品には冬にとれる根菜類、大根、サトイモ、ゴボウ、など、そして色の黒いもの、例えば、黒ゴマ、黒豆、黒砂糖(白砂糖は体を最も冷やします)天日塩、干した生姜、長ネギ、松の実などがあります。味噌などの発酵食品はもちろん身体を温めます。味噌汁と玄米ご飯は最高の食事です。

子宮筋腫は漢方薬が最も得意とする疾患です。

子宮筋腫に効果のある漢方として有名なのは、「桂枝茯苓丸」という処方ですが、必ずしも現代人にはこの漢方薬が合うとは限らず、江戸時代よりも添加物や身体を冷やす食べ物を多くとっていたり、ストレスで自律神経のバランスを崩している人が多いことなどを考慮しながら、現代の女性の体質に合った漢方を選んでいくことが重要になってきます。

漢方薬の服用で子宮筋腫が小さくなったという、漢方使用例は本当にたくさんあります。筋腫が小さくなっただけでなく、肩こりや生理痛、生理前のイライラも改善して良いことだらけの漢方薬になること請け合いです。とにかく、「漢方薬は女性の味方」なのですからのまな飲まなきゃ損です。

 

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生理前の憂欝、「うつ」かしらと不安になっていませんか?

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 生理前になると「憂鬱」になるという人は、意外と多くいます。「憂鬱」になった時が生理前であると認識せずに、なんか「うつ」っぽいなあ、うつ病になるのかしらと不安になっておられる方も結構多いのではないでしょうか。特に、コロナウイルスのせいで、外出することに戸惑いがあり、多くの人がストレスを抱えていると思います。ストレスが高い状態だと、この生理前の憂欝も、感じやすくなる可能性があります。この「生理前の憂鬱」が生理前に限定している様ならば、それは「うつ」ではなく、PMS月経前症候群である可能性がとても高いです。このような症状を「うつ」と見分けるポイントは、生理が始まると「あれは何だったのかしら」と思えるほど、気分が変わるというところにあります。本当に「うつ」になりかけていたら、生理前でも生理中でも憂鬱な気分は変わりません。そんなところで見分けていただいて、もし生理前に限定しているようでしたら、それに対応して、漢方薬などが有効です。

 ところでこのPMS(月経前症候群)、最近では、マスコミなどでもよく取り上げられるようになり、かなり知られるようになりました。このPMS, Premensutrual Syndromeの事で、 直訳どおり月経周期前の症候群です。これは女性なら程度の差はありますが、7~8割の人が何らかの症状があると言われています。月経予定日の大体1週間から3日くらい前になると、心身不安定になる症状のことを言います。ちょっとしたことでイライラしたり、身近な人とケンカしやすくなったり、否定的になったり、涙もろくなったり、落ち込みやすくなったり、集中力がなくなったり、頭痛やむくみ、ニキビが出たりといった様々な症状が、周期的に生理前になると現れ、生理が始まると(または生理が終わると)何事もなかったかのように症状が治まる人が多いのが特徴です PMS の中で、特に心理的症状が極度に強い場合は、PMDD(Premenstrual Dysphonic Disorder)日本語で月経前不機嫌障害と診断されることもあります。無気力になる、理由もなく憂鬱になる、ちょっとしたことで死にたくなるほど落ち込む、というのは一人で抱え込んでしまう苦しさがあります。これらの症状が出たときに、PMS(PMDD)だと理解していないと「自分はなんてダメな人間なんだ、もしかしたら欝か何かの病気かもしれない」などと思ってしまう人がいます。特に普段有能で責任感の強い人だとそんな自分がゆるせなくて、大きく落ち込んでしまう傾向があります。しかし、PMSを知ってさえいれば、また来た、と受け流したり、生理が来れば収まると思うことで不安な気持ちをコントロールできるかもしれません。

 PMSは生理前にエストロゲンとプロゲステロンというホルモンが急激に低下することで、脳内のセロトニンという伝達物質が混乱を起こし、分泌異常を起こして低下することで、心理的トラブルを引き起こすのではないかと考えられています。西洋医学的な治療法は、ホルモン剤や、抗不安薬、抗うつ薬などを使い、PMSの症状を抑えます。しかしこれらのお薬は対症療法ですので、毎月服用して、その時をしのぐということになり副作用の心配もあります。

その点、漢方薬は、対症療法ではなく、継続することにより、体質を変えていき、ホルモンの急激な変化による混乱を起こしにくい体質を作るという働きがあります。昔から、「漢方薬は女性の強い味方」と言われていて、私もそれを毎日実感しています。漢方薬は、1剤でいくつもの症状に効果がある、言い換えれば、原因から治していくので、いろいろな症状が順番に改善していくお薬であると言えます。そのため、多様な症状が出るPMSには最も適した治療法と言えます。

 漢方の治療では、体の中で「気、血、水」のバランスを整える事で心身共に健全な状態を作っていくことを目指します。PMSでは生理前のホルモンの急激な変化により「気、血、水」のバランスが乱れてしまうことにより症状が現れます。また、日頃からホルモンバランスの悪い人は症状が強くなると考えられます。このようなホルモンバランスを整えることは、漢方薬の得意分野であり、さらに「気、血、水」のバランスをよくすることで、PMSの症状は格段に楽になる人が多いです。当店のお客様の中には、こんなに楽になるのなら早く飲めばよかった、そういえば生理前にはものすごく子供を怒っていたのに怒らなくなった、主人とケンカしなくなった、職場での人間関係が改善した、と喜んでいただいています。

 とにかくPMSの症状は、無い人の方が珍しいというほど誰でもが経験している症状です。自分だけかしらと抱え込まずに、気軽にご相談ください。何せ本当に漢方薬は、女性の味方なのですから。「生理前の憂鬱」はうつ病とは違うメカニズムで起きています。是非漢方の力を役立ててみてください。

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