2018年01月13日

がんの状態を考えてみる

 「ガン」というと以前は内緒で来店されるような病気でありました。

ところが近年日本人の4人に1人から2人に1人がガンになると言われ、非常に身近な誰でもかかる可能性のある病となってきました。

私たちはいつかなるかも知れないという不安のもとに生活していくような時代になったと言えます。

 これだけ多くの人がガンになる時代となった背景には生活習慣の変化、ストレス、環境ホルモン、化学物質など様々原因があげられます。

また、以前は亡くなった後にがん細胞が存在したことがわかったという事もありましたが、最近では検査などで発見されることが多くなったということもあります。

そもそも「ガン細胞」とはいったいどういうものなのでしょうか?

がん細胞は正常な細胞が先に述べたとおり喫煙や過度の飲酒、ストレス、化学物質、ウイルス感染など様々な要因により細胞の遺伝子に傷がつき

発見される1cmの大きさになるまで7年から20年ともいわれる期間を費やします。そしてそこからは2~3年で末期がんと言われるまでになるのです。

 多くの著名人のがん闘病の報道を聞くと。やはりその戦いは容易なものではないと多くの人が感じているのではないでしょうか。

「ガン細胞は酸素不足により発生し、糖分により爆発的に増える」

これは癌の発生の原因を突き止めノーベル賞を受賞したオットー・ワールブルグ博士の説です。

正常で元気な細胞は酸素の十分ある状態で、糖分のない状態でもたくさんのエネルギーを作ります。血流が良く、赤血球がしっかり酸素を運搬している状態で

栄養を糖分に頼らずバランスのよい栄養状態の時には健康な細胞のエネルギー産生が高く、がん細胞の増殖が抑えられるということになります。

がん細胞は血流が悪く酸素の少ない状態でも糖分を使ってエネルギーを作り細胞分裂をします。

ガンの検査で行われるPET検査は「ガン細胞」が正常細胞に比べて3~8倍のブドウ糖をとりこむという性質を利用してがん細胞に目印をつける検査方法です。

ですからガンと宣告されたら糖分を取らないような食事方法は、がん細胞のエネルギーを断ち、増殖や進行を抑えるための良い方法と言えます。

そして酸素を体に十分送るということは血液の滞りがなく赤血球がしっかり酸素を運搬できるようにするということです。つまり漢方で結うところの「於血」のない状態です。そのためにガンになると漢方でいうところの「於血」を改善する処方が使われるのは有名です。「片仔こう」という肝臓がんに使われる有名な漢方薬の中心的な生薬は「田七」という浄血作用のある生薬です。

ガンと宣告されたら、医療機関での標準治療に加え、糖分を断つ食事療法と「於血」を改善し、ガン免疫を高め、抗がん剤の副作用を防ぐ漢方薬の併用などをお薦めしています。ガンのご相談もお気軽にどうぞ。